ローマンカモミールとジャーマンカモミールのエッセンシャルオイルの違いは何ですか?
拓真 直人
拓真 直人
Traditional aromatherapy practitioner
原料の違い
- ローマンカモミール精油:植物 Chamaemelum nobile(別名 Anthemis nobilis)から抽出。主にヨーロッパ産。
- ジャーマンカモミール精油:植物 Matricaria chamomilla(別名 Matricaria recutita)から抽出。中欧・アジアに分布。
外観と色
- ローマンカモミール精油:淡黄色~淡緑色で透明度が高い。
- ジャーマンカモミール精油:アズレン含有のため深青色~青緑色(色調が濃い)。
化学成分
- ローマンカモミール精油:エステル類(例:アンゲリカ酸イソブチル)が豊富。鎮静・リラックス効果。
- ジャーマンカモミール精油:セスキテルペン(例:アズレン、α-ビサボロール)が豊富。強力な抗炎症・抗アレルギー特性。
香りの特徴
- ローマンカモミール精油:甘くフルーティ(リンゴ似)で穏やかな香り。
- ジャーマンカモミール精油:ハーブ調の苦みがあり、わずかにスパイシーなニュアンス。
主な用途
- ローマンカモミール精油:
- 不安・不眠・ストレス緩和
- 湿疹や敏感肌ケアに適する
- ジャーマンカモミール精油:
- 関節炎・筋肉痛の抗炎症・鎮痛
- ニキビ・創傷治癒・アレルギー反応への対応
その他注意点
- 安全性:両者とも比較的温和だが、ジャーマン種はアズレン含有量が高く敏感肌に軽度の刺激を与える可能性あり。
- 適応対象:ローマン種は小児・妊婦(希釈使用)向き、ジャーマン種は成人の炎症ケア向き。
- 価格:ジャーマン種は抽出プロセスが複雑かつ収量が低いため、一般に高価。