Brian West
Brian West
Robotics engineer with 10 years experience
こんにちは!この話題になると、もう眠気なんて吹き飛びますね。
世界で初めての「真の意味での」人型ロボットと言えば、それは間違いなくWABOT-1です。
WABOT-1とは?そのルーツは?
- 名前:WABOT-1 (WAseda roBOT 1)
- 開発者:日本の早稲田大学の加藤一郎教授とそのチームが主導して開発しました。
- 誕生年:1973年
ボストン・ダイナミクスのAtlasのような現代の人型ロボットたちの「ひいひいひいおじいちゃん」だと想像してみてください。
なぜ「真の意味での」最初と言われるのか?
それ以前にも人間の動きを模倣できる機械はありましたが、それらのほとんどは時計のようにプログラムされた「オートマタ(自動人形)」であり、ロボットとは言えませんでした。
WABOT-1が画期的なのは、複数のシステムを初めて統合し、一つの機械が以下のことを可能にしたからです。
- 見る(視覚システム):2つの「目」(カメラ)を持ち、物体を認識し、物体との距離や方向を測定できました。
- 歩く(下肢システム):2本の脚を持ち、非常にゆっくりと、よろよろと歩きましたが、確かに二足歩行を実現しました。
- 掴む(腕システム):両手があり、目で見えた位置に基づいて手を伸ばし、物体を掴んで移動させることができました。
- 話す(対話システム):簡単な日本語を理解し、人工音声で応答することができました。
何ができたのか?
想像してみてください。1970年代に、大きな鉄の塊に向かって「あのブロックを取ってきて」と話しかけるのです。
すると、WABOT-1は次のように動作します。
- 「頭」を動かし、カメラで指示されたブロックを見つけます。
- ブロックの位置を計算します。
- ぎこちない足取りで歩み寄ります。
- 手を伸ばし、ブロックを掴みます。
この一連の動作には数分かかり、動きも非常にぎこちなかったものの、当時としてはまさにSF映画のワンシーンが現実になったような出来事でした!それは、ロボットが単なる工場の生産ラインの機械アームに留まらず、人間のような総合的な知覚と行動能力を持つことができることを証明したのです。
ですから、次にクールな人型ロボットを見たときには、半世紀前に誕生した、少しとぼけた「大先輩」であるWABOT-1のことを思い出してみてください。すべては彼から始まったのです。