コーヒー豆1000gを原産地から現地で調達する場合のコストはいくらですか?
さゆり 千代
さゆり 千代
Student researching household budgeting in diverse cultural contexts.
ねえ、君、その質問は本当に良い質問だね。でもそれは「ワイン1本いくら?」とか「車1台いくら?」と聞くのと同じで、答えは非常に複雑で、数十元から数万元まで幅広いんだ。コーヒー豆の世界も同じで、決まった答えはない。
分解して説明するから、きっと理解できるよ。価格は主に以下の要素によって決まるんだ。
1. 豆の「出自」と「血統」(産地と品種)
- 産地:ブラジル、コロンビア産?それともエチオピア、パナマ産?国によって経済水準、栽培コスト、コーヒーの評判が異なるため、基本価格に大きな差が出るんだ。
- 品種:一般的なアラビカ種?それとも生産量が多いけれど風味がシンプルなロブスタ種?アラビカ種の中にもたくさんの品種があって、例えば一般的なカトゥーラ種と、有名で高価なゲイシャ種がある。ゲイシャ種の価格は、普通の豆の数十倍、あるいは数百倍にもなることがあるんだ。
2. 豆の「見た目」と「点数」(品質と等級)
- コマーシャルコーヒー vs スペシャルティコーヒー:これは全く別の世界だ。コマーシャルコーヒーは、インスタントコーヒーや安価なチェーン店のコーヒーの主な原料で、先物価格に連動して比較的安い。一方、スペシャルティコーヒーは、風味、クリーンさ、欠点がないことが重視され、専門のカップテイスターが採点する(SCA評価システム、満点100点)。
- 点数:通常、80点以上がスペシャルティコーヒーとみなされる。82点の豆と88点の豆では、価格が倍違うこともあるし、90点以上の競技会レベルの豆となると、価格はまさに天と地ほどの差がある。
3. 豆の「加工方法」(処理法)
- 生豆は、果実から私たちが目にする緑色の豆になるまでに処理が必要だ。一般的なウォッシュド、ナチュラル(非水洗)、ハニープロセスなどの方法は、投入される人件費、設備コスト、処理過程での豆の損傷リスクが異なるため、最終価格に反映される。嫌気性発酵のような革新的な処理法は、コストが高く、価格も高くなる。
4. 購入の「姿勢」(購入量とチャネル)
- 君が尋ねた「原価」は、通常、大量購入時の**FOB価格(本船渡し価格)**を指す。この価格は、コーヒー豆が原産国で処理され、梱包され、港に運ばれて船に積まれる準備ができた時点での価格だ。これには、農家への買い取り価格、処理工場の費用、輸送費、輸出手続き費用などが含まれている。
- 1kg買うのと、コンテナ1つ(通常18~20トン)買うのとでは、1kgあたりの単価が全く違うんだ。
じゃあ、だいたいどれくらいなの?
たくさんの「しかし」を言ってきたけれど、概念を掴んでもらうために、非常に大まかな範囲を教えるね(ここでの価格はすべて生豆で、上記の大量購入時のFOB価格を指す)。
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大量生産されるコマーシャルコーヒー豆
- 例えば、ベトナム産のロブスタ種やブラジル産の一部の基本的なアラビカ種。
- 価格帯:およそ $2 - $5 米ドル / kg。
- これらはインスタントコーヒー、缶コーヒー、安価なブレンド豆の主な供給源だ。
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中高級スペシャルティコーヒー豆
- これはほとんどの独立系カフェが仕入れるレベルで、風味が良く、品質も安定している。例えば、コロンビア、エチオピア、ケニア産の高品質なロット(SCA評価84-87点)。
- 価格帯:およそ $8 - $25 米ドル / kg。この範囲は、具体的な農園、点数、風味によって非常に幅広い。
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トップレベル/競技会レベル/希少品種コーヒー豆
- これにはほとんど上限がない。例えば、パナマのエスメラルダ農園のゲイシャ豆は、年間オークションで簡単に 数百、あるいは数千米ドル / kg という破格の値段で落札されることがある。
- これらの豆は非常に希少で、通常はコーヒー愛好家がコレクションしたり、世界的なバリスタ競技会で使用されたりする。
まとめると
だから、原産地でのコーヒー豆1000g(1kg)の原価は、人民元に換算すると、数十元(コマーシャル豆)から数百元(良いスペシャルティ豆)、さらに数千元、あるいは数万元(トップレベルのゲイシャ)まであり得るんだ。
この説明が、コーヒー豆の価格について、より立体的で明確な理解をもたらしてくれることを願っているよ!次に美味しいコーヒーを飲むときには、なぜその値段がするのか、より深く理解できるはずだ。