前立腺炎は性感染症ですか?パートナーに感染しますか?

前立腺炎は性病ですか?パートナーに感染しますか?

お友達へ。この質問から、あなたとパートナーのお気持ちがよくわかります。これはよくある誤解で、多くの人が疑問に思う点です。端的に申し上げましょう:

ほとんどの場合、前立腺炎は性病ではなく、パートナーに感染することもありません。

ただし、いくつか注意すべき点があります。わかりやすく説明しますね。


なぜそう言えるのか?まず前立腺炎の正体を理解しましょう

「前立腺炎」は、前立腺という臓器が「炎症を起こした」あるいは「不調になった」状態だとイメージしてください。喉や関節が炎症を起こすのと同じで、これは特定のウイルスや細菌ではなく炎症性の状態です。

前立腺炎は主に以下の種類に分かれます。これを理解すれば感染の有無がわかります:

  1. 慢性非細菌性前立腺炎/慢性骨盤疼痛症候群 (CP/CPPS)

    • 最も一般的なタイプで、全前立腺炎の90%以上を占めます!
    • 特徴:医師の検査で前立腺液から病原菌が検出されない
    • 原因は複雑で、長時間の座位、ストレス、緊張、尿意の我慢、飲酒・辛い物の摂取、局部の冷えなどが関連します。前立腺の機能が乱れた状態、いわば「未病」と考えてください。
    • 結論:細菌すら存在しないため、感染性は全くなく、性行為でパートナーに感染することは絶対にありません。
  2. 細菌性前立腺炎 (急性および慢性)

    • このタイプは比較的稀です。
    • 特徴:尿路感染症の原因菌(最も多いのは大腸菌)が前立腺に入り込むなど、細菌感染によって引き起こされます。
    • では、このタイプは感染するのでしょうか?
      • まず、感染するのは「前立腺炎」そのものではなく、それを引き起こす可能性のある「細菌」です。
      • 感染したのが一般的な細菌(例:大腸菌)の場合、これらの細菌は通常、女性の膣内環境に影響を与えないため、パートナーに感染して発症させるリスクは非常に低いです。
      • 特に注意すべき例外: 感染の原因が不衛生な性行為(淋菌、クラミジアなどの感染)によるものである場合、これらの病原菌は性行為で感染します。このケースでは、前立腺炎はあくまで「結果」であり、感染するのはその「原因」(性感染症の病原体)です。ただし、このようなケースは全前立腺炎の中でもごく一部です。

核心的な疑問:妻や彼女に感染するのか?

わかりやすくまとめましょう:

  • 90%以上を占める「非細菌性前立腺炎」の場合: ご安心ください。絶対に感染しません。これはあくまでご自身の体の一時的な不調であり、パートナーとは全く関係ありません。不安がったり関係性に影響を与えたりする必要は全くありません。

  • 少数派の「細菌性前立腺炎」の場合:

    • 医師が検査で原因菌を特定します。
    • 一般的な細菌であれば、感染リスクは極めて低く、ほぼ無視できます。
    • 性感染症の病原体(クラミジア、淋菌など)が原因の場合は、前立腺炎の治療だけでなく、その「性感染症」自体の治療が必要であり、パートナーも同時に検査・治療を受ける必要があります
    • 原因菌が特定される前や治療中は、双方の安心のためにもコンドームの使用が最善の選択肢です。

具体的なアドバイス

  1. すぐに医師の診断を受け、自己判断は禁物です。 これが最も重要です。泌尿器科での尿検査、前立腺液検査、超音波検査などの適切な検査によって、どのタイプの前立腺炎かを確定することが、その後のすべての対応の基礎となります。

  2. パートナーと率直に話し合いましょう。 あなたが得たこの情報を伝え、ほとんどの場合は感染しないことを理解してもらえば、彼女の不安は大きく和らぎます。二人の信頼と理解が何よりも大切です。

  3. 医師の指示に従い、リラックスしましょう。 前立腺炎、特に慢性のものは再発しやすく厄介な病気です。精神的緊張や不安は症状を悪化させます。リラックスして、処方された薬をきちんと服用し、生活習慣(長時間の座位を避ける、水分を多めに摂る、辛い物を控える、禁酒)を改善することが回復への近道です。

  4. 治療中の性行為について。 医師に相談しましょう。慢性非細菌性前立腺炎の場合、定期的な性行為(または射精)は前立腺液の排出を促し、回復に良い影響を与えることがあります。急性細菌性感染症の場合は、医師から一時的に控えるよう指示される可能性があります。

まとめ

  • 前立腺炎 ≠ 性病です。
  • 90%以上の前立腺炎は感染しません。
  • 感染する可能性のある稀なケースかどうかは、医師が判断します。
  • 医師の診断を受け、パートナーと正直に話し、気持ちを楽に持ちましょう。

この回答が少しでもあなたの不安を和らげることを願っています。あなたとパートナーのご健康をお祈りしています!