「傷口から出血がなければ心配ない」という判断は正しいですか?

作成日時: 8/15/2025更新日時: 8/18/2025
回答 (1)

ねえ、友人よ、「傷口から出血しなければ心配ない」という疑問に対する私の答えはこうだ:

この判断は完全に間違っていて、非常に危険な可能性もある!

身近なたとえで言うと、自宅のドアロックが一見正常に見えても、内部のシリンダーが壊れていたら、泥棒は簡単に入り込める。傷口も同じ道理なんだ。

なぜ出血の有無だけを判断基準にしてはいけないのか、一緒に見ていこう:


なぜ「出血なし=問題なし」と言えないのか?

皮膚を体の「城壁」と考えてみよう。この壁は外の細菌やウイルスから私たちを守っている。どんなに小さな傷でも、出血の有無にかかわらず、この城壁に穴が開いたことになり、「敵」の侵入経路となってしまう。

具体的に警戒すべき状況は以下の通り:

1. 感染リスクは常に存在する

  • 細菌は出血の有無などお構いなし:皮膚に損傷があれば、ひっかいた程度の赤みでも、破傷風菌などの細菌が侵入できる。出血しない傷は、血液が細菌を洗い流すプロセスが欠如しているため、感染リスクがむしろ高い場合さえある。

2. 小さいが深い「見えにくい傷」が最も危険(狂犬病・破傷風対策で重要)

  • 最も見落とされがち! 例:猫や犬に引っかかれた、釘が刺さった、木の棘が刺さったなど。
  • 特徴:傷口が小さくすぐに閉じてしまうため、ほとんど出血しないか、わずかに血がにじむ程度。
  • 危険性
    • 狂犬病:狂犬病ウイルスは主に動物の唾液に存在する。ウイルス保有している猫や犬に引っかかれた場合、出血がなくても、その微小な傷痕から体内に侵入する可能性がある。だからこそ、動物に引っかかれた・噛まれた場合は、出血の有無にかかわらず、直ちに石けん水と流水で最低15分以上洗い流し、すぐに医療機関で狂犬病ワクチン及び免疫グロブリンの必要性を評価してもらうこと!
    • 破傷風:破傷風菌(破傷風菌)は嫌気性菌、つまり酸素の少ない環境で増殖する性質がある。「表面は小さく内部が深い」傷は、内部が絶好の嫌気環境となり破傷風菌の“温床”となる。

3. 内部損傷は見た目以上に深刻な場合も

  • 重い物にぶつかったり転んだりして、表面は擦り傷もなく打撲(青アザ)だけで出血がない場合もある。これは「閉鎖性損傷」と呼ばれる。
  • この場合、皮下の軟部組織、筋肉、さらには内臓が損傷して出血している可能性がある。激しい痛み、急速な腫れ、または頭部・胸部・腹部を打撲した場合は、内出血や重篤な問題が考えられるため、すぐに病院へ行くことが重要だ。

では正しい対処法は?

傷の大小や出血の有無に関わらず、真剣に対処すること。

  1. まず洗浄 :傷があるなら、即座に流水と石けん水(または生理食塩水)でしっかり洗い流す。これは最も基本かつ重要なステップ。
  2. 次に消毒 :イソジン(ヨード系消毒薬)や消毒用アルコールで傷口を消毒する。
  3. 判断する :次の項目を自問しよう:
    • どうやってケガした? 動物に引っかかれた/噛まれた?錆びた金属?傷口に異物が入っている?
    • 傷はどのくらい深い? 表皮の擦り傷か、深い刺し傷か?
    • 他の症状は? 傷自体以外に、めまい、激痛、動かしづらさなどはないか?

結論:医師の診察が必要なケースは?

以下のいずれかに当てはまれば、迷わず病院へ行くこと:

  • あらゆる動物(猫、犬、ハムスター、コウモリなど)に引っかかれた、または噛まれた(出血の有無は問わない)。
  • 錆びたもの、汚れたもの(釘、針金など)で刺されたり傷を負ったりした。
  • 傷が深い場合、または傷内部に取り出せない異物が残っている場合。
  • 自分での処置後に、赤み・腫れ・熱感・痛み・膿などの感染の兆候が出た場合。
  • 皮膚が破れていなくても、激しい打撲で激痛や急速な腫れを伴う場合。

要するに、覚えておいてほしいのは:傷の重篤さを判断するポイントは、出血の有無よりも、あなたの責任感や注意深さが何より大事だということ。小さな油断が、後々大きなトラブルを招くこともあるのだから。

作成日時: 08-15 04:35:38更新日時: 08-15 09:19:28