手術方法にはどのようなものがありますか?(腺葉切除術 vs. 全摘出術)
作成日時: 8/13/2025更新日時: 8/18/2025
回答 (1)
承知いたしました。以下が翻訳結果です。
回答内容:はい、大丈夫です。診断結果をいただいたばかりで、医師から手術が必要と言われ、「葉切除」や「全摘」といった言葉が突然出てくると、きっと少し戸惑いますよね。ご心配なく。私がこの二つの違いを分かりやすい言葉で説明しますので、医師とのコミュニケーションの一助となれば幸いです。
甲状腺手術:葉切除 vs 全摘、結局どちらを選べばいい?
甲状腺は、首の前に羽を広げた「蝶」のような形をしていると想像してください。左右の「羽」(医学的には「葉」と呼びます)と、それらをつなぐ中央の小さな部分(「峡部」と呼びます)で構成されています。手術方法の選択は、この「蝶」の一部を切除するか、それとも全部取り除くかを決めることになります。
一、葉切除(片側を切除)
名前の通り、腫瘍ができている側の「羽」(葉)だけを切除し、反対側の健康な葉は残します。
- こんな風に考えてみてください: 家の一部屋が壊れたので、その壊れた部屋だけをリフォームし、他の部屋には手を加えない。
メリット:
- 体への負担が比較的小さい: 手術範囲が狭いため、身体への影響が比較的小さくなります。
- 一生薬を飲まなくて済む可能性がある: これが最大のメリットです!甲状腺の半分が残っているため、その部分が働き続け、十分な甲状腺ホルモンを分泌する可能性があります。そうなれば、一生チラーヂンS(レボチロキシンナトリウム錠)を服用する必要がなくなるかもしれません。もちろん、これは絶対的なものではなく、術後に甲状腺機能を定期的に検査して判断する必要があります。
- 合併症のリスクが比較的低い: 甲状腺の近くには、血中カルシウムを調節する「副甲状腺」や声を司る「反回神経」といった重要な「隣人」がいます。手術範囲が狭いため、これらの「隣人」を誤って傷つける確率も比較的低くなります。
デメリット:
- 再発リスクがある: 残されたもう一方の葉は、今は健康でも、将来的に新たな問題(腫瘍など)が発生する可能性があります。
- 再手術が必要になる可能性がある: 万が一、残された葉に腫瘍ができたり、術後の病理検査で最初に切除した腫瘍が予想以上に「悪性度が高い」ことが判明したりした場合、残りの半分も切除するために再手術が必要になる可能性があります。再手術は、初回手術に比べて難易度とリスクが高くなります。
- 術後の経過観察が比較的煩雑: 甲状腺がんに対する「切り札」的な治療法に「ヨウ素131治療」があります。これは、術後に残っている可能性のあるがん細胞を除去する治療法です。しかし、この方法は甲状腺を全摘した後でしか使用できません。片側だけを切除した場合、この「武器」は使えません。また、再発を監視する血液検査の指標(サイログロブリン:Tg)も、甲状腺組織が残っているため、感度がやや低くなります(異常を検出しにくくなります)。
二、全摘(全部取り除く)
蝶の形をした甲状腺全体、つまり左右の葉と中央の峡部をすべて切除します。
- こんな風に考えてみてください: 家に問題があるので、いっそ全部壊して建て直す、一気に解決する。
メリット:
- 根こそぎ取り除き、再発率が低い: がんの「土壌」となる甲状腺そのものを取り除くため、がんが元の場所で再び成長する可能性が大幅に低くなります。
- 術後の治療と経過観察が容易: 上記のように、全摘後は「ヨウ素131」という「精密誘導爆弾」を使って、残存がん細胞を掃討し、万全を期すことができます。その後は、血液検査で「Tg」という指標を調べるだけで済みます。この値が低い、または検出されなければ、体内にがん細胞が残っていない可能性が高いと判断でき、経過観察が非常に簡単かつ正確になります。
- 再手術の苦痛を避けられる: 一度の手術で問題を解決できるため、反対側の葉に問題が生じて再び手術を受ける心配がなくなります。
デメリット:
- 一生薬を飲み続ける必要がある: これが最大の代償です。体内で甲状腺ホルモンを生産する「工場」がなくなってしまうため、毎日欠かさずチラーヂンSを服用して補充しなければなりません。幸い、この薬は現在非常に成熟しており、副作用も少なく、適切な量を服用すれば、日常生活にはほぼ影響ありません。
- 合併症のリスクが比較的高い: 手術範囲が広いため、医師は両側の「隣人」(副甲状腺、反回神経)の近くで繊細な操作を行う必要があり、損傷するリスクは片側だけの手術に比べて自然と高くなります。術後に声がかすれる(嗄声)や手足のしびれ(低カルシウム血症)などが起こる可能性がありますが、多くの場合は一時的で回復します。
三、では、結局どちらを選べばいい?
これは単純な二者択一の問題ではなく、患者さんと医師が一緒に取り組む「総合分析問題」です。医師は以下のような状況に基づいて、専門的なアドバイスをしてくれるでしょう:
- 腫瘍の大きさと位置: 腫瘍が非常に小さい(例:1cm未満)、位置が良い、片側の葉にだけ収まっている場合、「葉切除」が選択される可能性が高くなります。腫瘍が大きい、中央の位置にある、あるいは両側にある場合は、おそらく「全摘」が提案されるでしょう。
- 腫瘍の「悪性度」: 術前の穿刺吸引細胞診や術中迅速病理検査で、がん細胞の「悪性度」がわかります。比較的「おとなしい」タイプ(典型的な乳頭がんなど)であれば、「葉切除」を選択する機会が多くなります。
- リンパ節転移の有無: 検査でがん細胞が首のリンパ節に転移していることがわかれば、通常、そのがんはより攻撃的であることを意味し、医師は「全摘」+「リンパ節郭清」をより徹底的に行う方向に傾くでしょう。
- 反対側の葉の状態: 超音波検査で、腫瘍のない反対側の葉が完全に健康かどうかを確認します。反対側にも多くの小さな結節があったり、橋本病(自己免疫疾患の一種)があったりする場合は、将来の心配をなくすために「全摘」が提案されることもあります。
- 患者さんのご希望: 毎日決まった時間に薬を飲み続けられるか? 再発リスクをどれほど心配しているか? こういったことも医師と率直に話し合ってください。
まとめ
比較項目 | 葉切除(片側切除) | 全摘(全部切除) |
---|---|---|
手術範囲 | 小さい(片側のみ) | 大きい(甲状腺全体) |
一生の服薬 | 必要ない可能性あり | 必ず必要 |
合併症リスク | 比較的低い | 比較的高い |
再発リスク | 比較的高い(反対側の葉) | 非常に低い(原位置) |
術後治療 | ヨウ素131治療不可 | ヨウ素131治療可能 |
適応 | 単発、微小、低リスクがん | 大きい、多発、転移あり、高リスクがん |
最後に:
あまり心配しすぎないでください。現在、甲状腺がんの治療成績は非常に良好で、「おとなしいがん」と呼ばれるのにも理由があります。最も重要なのは、信頼できる経験豊富な医師を見つけ、自分の病状や懸念を十分に伝え、一緒に最適な決断をすることです。
手術が順調に進み、一日も早い回復をお祈りしています!
作成日時: 08-13 12:34:57更新日時: 08-13 15:49:17