日本の住宅ローン金利の種類は何ですか?(例:変動金利 vs 固定金利)、どのように選ぶべきですか?

作成日時: 8/11/2025更新日時: 8/17/2025
回答 (1)

こんにちは!日本でのご購入、おめでとうございます。人生の大きな決断ですね。住宅ローンの金利は、確かに多くの方が最も頭を悩ませるポイントです。選択を誤ると、何十年も余分な利息を支払うことになりかねません。ご安心ください。できるだけわかりやすく、整理してお伝えしますね。


日本の住宅ローン金利の3つのタイプ

日本の銀行が提供する住宅ローン金利は、主に3種類。性格の異なる3人の人物に例えてみましょう:

  1. 変動金利 - 柔軟だがリスクを好む若者
  2. 全期間固定金利 - 堅実で頼りになるが少し堅い中年
  3. 固定金利期間選択型 - 両方の特徴を併せ持つ「ハイブリッド型」

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 変動金利

現在の日本市場で最も主流で、選択する人が最も多いタイプです。利用者の70%以上がこれを選んでいます。

  • 特徴: その名の通り、金利は固定されず、日本銀行の政策金利(市場の「基準価格」と考えてください)に連動して上下します。通常、銀行は半年ごとに金利を見直します。
  • メリット: スタート時の金利が超低い! 現在(2023-2024年)、多くの銀行の変動金利は0.3%~0.5%程度。信じられないほど低く、ローン開始時の毎月の返済負担が非常に軽くなります。
  • デメリット: 将来の不確実性。 将来、日本経済が好転し日銀が利上げを決めると、あなたの住宅ローン金利も上昇し、月々の返済額が増える可能性があります。これがリスクです。
  • 向いている人:
    • ある程度のリスクを許容でき、将来の金利上昇に心理的・資金的に備えられる人。
    • 借入総額が高くない人、または繰上返済の計画がある人(将来金利が上がっても元金が減っていれば影響が小さい)。
    • 日本の低金利環境が当面大きく変わらないと考えている人。

ポイント: 金利は変動しますが、銀行には通常「5年ルール」と「125%ルール」という保護策があります。

  • 5年ルール: 市場金利が毎日変動しても、あなたの毎月の返済額は5年間据え置かれます。
  • 125%ルール: 5年後に返済額を調整する際、新しい返済額は古い返済額の1.25倍を超えることはありません。 これらのルールで返済額の急激な増加は防げますが、注意点があります。金利が急激に上昇した場合、支払いの大部分が利息となり元金の返済が遅れる「未払利息リスク」が生じる可能性があります。

2. 全期間固定金利

最も代表的なのは、日本政府と銀行が協力して提供する**「フラット35」** です。

  • 特徴: ローンを組んだ初日から最終日(例えば35年後)まで、金利は完全に固定され、一切変わりません。
  • メリット: 絶対的な安心感! 将来の市場がどうなろうと、毎月の返済額は永遠に固定です。家計の計画が非常に明確で安定し、安心して眠れます。
  • デメリット: スタート時の金利が変動金利よりかなり高い。 現在はおおむね1.5%~2.0%程度。少し高い金利を払って、数十年にわたる「金利保険」を買うようなものです。
  • 向いている人:
    • リスクを嫌い、不確実性を一切避け、安定と安心を求める人。
    • 家計の予算がギリギリで、返済額の増加に耐えられない家庭。
    • 将来、日本の金利はおそらく上昇すると考えている人。

3. 固定金利期間選択型

これは「折衷」案で、固定期間を選択できます。

  • 特徴: まず、3年、5年、10年などの固定金利の「優遇期間」を選択します。この期間中は金利が固定されます。期間が終了すると、次の2つの選択肢があります:
    1. その時点の変動金利に移行する。
    2. 新しい固定金利を選択する(その時点の新しい金利で計算)。
  • メリット: 全期間固定より金利が低く、変動金利より安定している。 数年単位の「観察期間」と「安定期間」が得られます。
  • デメリット: 「安定期間」終了後も、金利変動リスクに直面する。 満了時に市場金利が大きく上昇していると、厳しい状況に陥る可能性があります。
  • 向いている人:
    • 明確な短期計画がある人。例:10年以内に家を売却する予定、10年後に収入が大幅に増える見込み。
    • 数年は低金利を享受しつつ、あまり大きなリスクは取りたくない「中間派」。

選び方が一目でわかる表

タイプメリット 👍デメリット 👎向いている人 🤔
変動金利✅ スタート金利が非常に低い<br>✅ 初期返済額が最小❌ 将来金利上昇の可能性<br>❌ 長期計画の不確実性が高いリスク許容度が高く、繰上返済計画があり、日本の長期低金利を予想する人
全期間固定金利✅ 金利が一生変わらない<br>✅ 絶対的な安心感、計画が立てやすい❌ スタート金利が高い<br>❌ 金利が上がらなければ「損」リスク回避型、安定を追求、家計が厳しい、将来の金利上昇を予想する人
固定金利期間選択型✅ 安定性と低金利を両立<br>✅ 数年単位の「安定期間」がある❌ 固定期間終了後にリスクあり<br>❌ 選択が複雑、再判断が必要短期計画あり(例:数年後に売却)、バランスを求める「中間派」

結局、どれを選べばいい?(経験者からのアドバイス)

理論だけ見ても意味がありません。ご自身の状況に合わせて考えることが重要です。以下の質問を自分に問いかけてみてください:

  1. あなたの性格は?

    • 「日銀が利上げかも」というニュースを見て夜眠れなくなるタイプですか? そうなら、迷わず固定金利を選びましょう。お金で安心を買う価値は十分あります。
    • 「なるようになる」「多少上がっても何とかなる」と思うタイプですか? それなら変動金利の低いスタートが快適でしょう。
  2. あなたの懐事情は?

    • 毎月の返済予算がギリギリですか? もし返済額が1万円でも増えたら大きな負担に感じますか? その場合は固定金利を選んでください。
    • 毎月のローン返済後にも余裕がある、または十分な貯蓄がある? それなら変動金利のリスクは管理可能です。金利差で浮いたお金を投資や貯蓄に回し、将来の変化に備えられます。
  3. あなたの将来の計画は?

    • この家は「終の棲家」で、一生住む予定ですか? 長期的な安定性がより重要なので、固定金利が適しています。
    • 10年程度住み、子供が大きくなったら、または転勤などで引っ越す予定ですか? その場合は10年固定変動金利の方がお得かもしれません。10年後の金利リスクをあまり心配する必要がないからです。

最後の黄金ルール:

目の前の金利数字だけを見て判断しないでください! 変動0.3%、固定1.8%を見て、考えずに変動を選ぶ人が多いです。必ず銀行のシミュレーターを使って、将来金利が1.5%、2.5%になった場合、あなたの毎月の返済額がいくらになるか計算してください。それでも楽に返済できますか?

銀行相談の際は、遠慮なく担当者に異なる金利タイプでのストレステスト(最悪シナリオの試算)を依頼しましょう。良い担当者なら、単に金利が一番低い商品を勧めるのではなく、メリット・デメリットをしっかり分析してくれます。

この情報がお役に立てば幸いです! 住宅購入は大きな決断です。金利について時間をかけて研究する価値は十分あります。どうぞご希望の家が見つかりますように!

作成日時: 08-11 12:00:13更新日時: 08-12 10:39:45