Mohammed Wilkinson
Mohammed Wilkinson
Food scientist with 10 years superfood research.
こんにちは!抹茶と緑茶のカテキンについて、これは良い質問ですね。抹茶が多くの人に好まれる理由の一つでもあります。
簡単に言えば、結論は非常に明確です:抹茶のカテキン含有量、特にその中で最も有効なEGCG(エピガロカテキンガレート)は、通常の緑茶をはるかに上回ります。
この大きな差は、主に二つの核心的な理由によるものです:
1. 「飲み方」が全く異なる:「お茶の液体」を飲むか、「茶葉」そのものを食べるか
これが最も重要で、かつ最も理解しやすい点です。
- 一般的な緑茶:茶葉を熱湯に「浸して」、抽出されたお茶の液体だけを飲み、茶葉自体は最終的に捨てられます。多くの有益な成分(カテキンの一部を含む)は水に溶け出しますが、かなりの部分は茶殻に残り、摂取されません。
- 抹茶:抹茶は、特別な処理を施した高品質の茶葉を石臼で極細粉末に挽いたものです。私たちが抹茶を飲む時は、その茶粉全体を茶筅で水に溶かし均一にし、その茶粉ごと飲みます。
例えるならば、これは次のようなものです:
ブロッコリーから栄養を得たいとします。
一般的な緑茶は、ブロッコリーを煮て、その煮汁だけを飲むようなものです。
抹茶は、ブロッコリー全体をピューレ状にすりつぶして、全部食べてしまうようなものです。
明らかに、後者の方がブロッコリーの完全な、全ての栄養を得られます。抹茶を飲むのも同じ理屈で、100%茶葉のエッセンスを摂取しているのです。
2. 「出自」が異なる:栽培方法による特別な効果
抹茶を作る茶葉は、「生まれ」から普通の緑茶とは違います。
- 覆い下栽培(被覆栽培):抹茶の原料となる茶葉(碾茶/てんちゃと呼ばれます)は、収穫前の20〜30日間、黒い布や棚を使って「覆い」をする処理を行います。
この工程が非常に重要で、茶葉の化学成分を変化させます:
- 潜在能力の活性化:光が減ることで、茶樹は生き残ろうとして葉緑素やアミノ酸(例えば、抹茶に爽やかな旨味や「磯の香り」をもたらすテアニン)を懸命に作り出します。
- 栄養の保存:この特殊な生育環境は、茶葉がより高濃度のカテキンを蓄積し保存するのを助けます。
つまり、抹茶の「原料」自体、栄養価においてすでに誕生時から優位に立っているのです。
まとめ
特徴 | 抹茶 | 一般的な緑茶 |
---|---|---|
飲み方 | 茶葉の粉全体を飲む | 茶葉から抽出したお茶の液体だけ飲む |
栄養吸収 | 茶葉100%の栄養素を吸収 | 水溶性栄養素のみを一部吸収 |
栽培方法 | 収穫前の遮光処理で栄養蓄積 | 通常の日光照射下で生育 |
カテキン含有量 | 極めて高い | 比較的低い |
「茶葉を丸ごと摂取する」 ことと、「特殊な遮光栽培」 という、この二つの大きな利点が相乗効果を発揮することで、抹茶のカテキン含有量は一般的な緑茶を圧倒的に上回ると言えます。これが、抹茶が「スーパーフード」と呼ばれる重要な理由の一つなのです。