「在留資格認定証明書」(Certificate of Eligibility, CoE)の取得手続きはどのようになっていますか? どれくらいの時間がかかりますか?

作成日時: 8/11/2025更新日時: 8/17/2025
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こんにちは!「在留資格認定証明書」(CoE)についてのご質問ですね。これは日本に長期滞在(90日超)するための最初で最も重要な関門です。ご安心ください。全体の流れを分かりやすくご説明します。


「在留資格認定証明書」(CoE)って何?

「事前審査の許可証」のようなものだと考えてください。

ビザ(査証)そのものではありませんが、これを取得すると、日本の出入国在留管理庁(通称「入管」)があなたの書類を審査し、日本への長期滞在を「事前に許可」したことを意味します。この証明書を持って、ご自身の国の日本大使館または総領事館でビザ申請を行えば、手続きはほぼ形式的なものとなり、非常にスムーズに進みます。

超重要なポイント: このCoEは、あなた自身が中国で申請するものではありません日本側の受け入れ機関(例:雇用予定の企業、入学予定の学校、配偶者など)が、日本の地方入国管理局に対してあなたの代わりに申請します。


CoE取得の完全な流れ(ステップバイステップ)

全体のプロセスは以下の段階に分けられます:

ステップ1:日本国内での準備作業 (あなた → 日本の受け入れ機関)

  1. 確認と合意: まず、日本の受け入れ機関(「身元保証人」や「申請取次者」と呼ばれます)と、彼らがCoEの申請を代行してくれることを確認します。
  2. 必要書類の準備: 身元保証人から送られてくる必要書類リストに基づいて準備します。申請する在留資格の種類(就労、留学、結婚など)によって、必要な書類は大きく異なります。一般的には以下が含まれます:
    • パスポートのコピー
    • 証明写真(最近6ヶ月以内、無地背景、規定サイズ)
    • 最終学歴の卒業証明書・学位証明書のコピー(翻訳文や公証が必要な場合あり)
    • 履歴書(職歴・学歴)
    • (就労ビザの場合)在職証明書、離職証明書
    • (留学ビザの場合)預金残高証明書、経費支弁者の関係書類
    • (配偶者ビザの場合)結婚証明書、写真など
  3. 書類の送付: 準備した書類を、国際郵便(EMSやDHLなど)で日本の身元保証人に送ります。

ステップ2:日本での申請段階 (日本の受け入れ機関 → 地方入国管理局)

  1. 書類の整理と追加: 身元保証人はあなたから受け取った書類に加え、日本側で必要な書類を準備します。例えば:
    • (企業の場合)法人登記簿謄本、決算書類、雇用理由書など。
    • (学校の場合)入学許可証、教育課程の説明書など。
    • (配偶者の場合)配偶者の戸籍謄本、住民票、納税証明書など。
  2. 申請書の作成: 身元保証人が正式な『在留資格認定証明書交付申請書』を作成します。
  3. 申請の提出: 身元保証人が全ての書類を持って、管轄の地方入国管理局の窓口に申請を提出します。提出後、受理票を受け取ります。

ステップ3:審査段階 (地方入国管理局内での処理)

これが最も長く、また私たちが最もコントロールできない段階です。入管の審査官が提出された全ての書類を精査し、あなたの日本への入国・在留条件への適合性、書類の信憑性を判断します。

この段階であなたと身元保証人ができることはただ一つ——ひたすら待つことです。

ステップ4:結果通知と郵送 (地方入国管理局 → 日本の受け入れ機関 → あなた)

  1. 審査通過: 全てが順調であれば、入管は申請を許可し、紙の『在留資格認定証明書』原本を身元保証人に郵送します。
  2. 身元保証人からあなたへ送付: 身元保証人はCoE原本を受け取ると、すぐに国際郵便であなたに再送付します。

注意: CoEは非常に重要なA4サイズの書類です。原本は必ず厳重に保管してください!

ステップ5:最終的なビザ申請 (あなた → 在留国の日本大使館・総領事館)

おめでとうございます!CoE原本を手にすれば、成功は目前です。

  1. ビザ申請書類の準備: CoE原本、パスポート原本、ビザ申請書、写真などを用意し、お住まいの地域を管轄する日本大使館・総領事館(または指定のビザ申請センター)にビザ申請を提出します。
  2. ビザの発給: CoEを所持しているため、大使館・総領事館側では基本的に身元確認を行うだけで、渡日の目的に関する実質的な審査は行われません。通常1週間程度で、ビザが貼られたパスポートを受け取れます。

結局、どれくらい時間がかかるの?

これが最も気になる点ですね。大まかに言うと、身元保証人が日本で申請を提出してからCoEが発行されるまでに、通常1ヶ月から3ヶ月かかります。

しかし!この期間は非常に変動が大きく、多くの要因に影響されます:

  • 申請のピークシーズン: 例:毎年1月~3月(4月入学向け)や7月~9月(10月入学向け)は留学生の申請が集中し、入管が混雑するため時間がかかります。
  • 申請する在留資格の種類: 一般的に、留学や技術・人文知識・国際業務ビザなどの一般的な就労ビザは比較的早い傾向があります。経営・管理、高度人材、あるいは複雑な家族滞在ビザなどは審査に時間がかかります。
  • 個人の状況の複雑さ: 学歴や職歴が複雑な場合、転職回数が多い場合などは、審査官による確認に時間を要する可能性があります。
  • 提出書類の完全性: 書類に不足や疑問点があると、入管から追加書類の提出を求められることがあります(「追加資料提出通知書」と呼ばれます)。このやり取りで数週間、場合によっては数ヶ月遅れることもあります。
  • 地方入管の処理速度: 東京、大阪などの大都市の入管は案件数が膨大で遅くなりがちです。一方、地方の小さな入管の方が処理が早い場合もあります。

経験則として: 公式には1~3ヶ月と言われますが、最大3ヶ月、場合によっては4~5ヶ月待つこともあると覚悟しておいた方が良いでしょう。そのため、身元保証人と十分に計画を立て、できるだけ早く準備と申請を始めることが重要です。

経験者からのアドバイス

  • 忍耐が何より大切: CoEの待機期間は非常にストレスがたまりますが、待つ以外に方法はありません。身元保証人に頻繁に催促しても、彼らも入管からの連絡を待っているだけです。
  • CoEの有効期限: CoEは発行されてから有効期間は3ヶ月です。この3ヶ月以内に、最終的なビザ申請を完了し、日本に入国しなければなりません。さもなければCoEは失効し、全ての手続きを最初からやり直す必要があります!
  • 書類は真実を: 提出する書類は全て真実で正確なものでなければなりません。虚偽の記載や偽造は絶対に避けてください。発覚した場合、その申請が拒否されるだけでなく、不良記録が残り、将来の申請が非常に困難になります。

この説明がお役に立てば幸いです!CoEの取得、どうぞ順調に進みますように!

作成日時: 08-11 12:13:47更新日時: 08-12 02:16:57