激しい運動や外傷は痛風発作を引き起こす可能性がありますか？

もちろん可能ですし、よくあることです。いくつか例を挙げれば、お分かりいただけるでしょう。

これには2つの状況が考えられます。

1. 激しい運動

考えてみてください、激しい運動時にはいくつかのことが起こります。

大量の発汗で体が「脱水状態」になる：体内の水分が減ると、血液中の尿酸濃度が高まります。例えば、塩を入れたコップの水を半分飲んでしまえば、残りの水はもっと塩辛くなりますよね？それと同じで、血液中の尿酸が「濃縮」されると、結晶化して析出しやすくなり、小さな石のようなものが関節に集まってきます。
乳酸が「邪魔をする」：激しい運動は多くの乳酸を生み出します。これは運動後の筋肉痛の原因の一つです。この乳酸と尿酸はどちらも腎臓から排出されますが、両者は「順番待ち」をします。結果として乳酸は「割り込み」をして尿酸より先に排出されようとするため、尿酸の排泄が妨げられ、体内に蓄積されていきます。
関節への「小さな負担」：運動自体、特に高強度のものは、関節に微細な損傷や圧力変動を引き起こすことがあります。尿酸値が高い人にとって、関節には元々尿酸結晶の「種」が潜んでいる可能性があり、運動によってそれが刺激され、発作を引き起こすことがあります。

2. 外傷

こちらはもっと分かりやすいでしょう。例えば、足を捻挫したり、関節をぶつけたり、さらには手術なども含まれます。

「蜂の巣をつつく」：痛風患者の場合、関節液中にはすでに尿酸塩結晶が浮遊していることがありますが、普段は「静かに」していて、特に問題を起こしません。しかし、一度怪我をすると、体は「緊急警報」を発動し、多くの白血球を怪我をした場所へ送り込み、状況を処理しようとします（つまり炎症を起こします）。これらの白血球が到着すると、突然「あってはならない」尿酸塩結晶を発見し、それらを侵入者と見なして猛攻撃を開始します。この戦いが始まると、関節はすぐに赤く腫れ、熱を持ち、痛みが生じ、痛風発作が起こるのです。ですから、外傷は蜂の巣をつつく棒のようなものです。

まとめると：

激しい運動は主に尿酸を「濃縮」させ、「排泄されにくくする」ことで痛風を誘発します。一方、外傷は関節局所で直接「戦いの火種」を点け、本来潜伏していた尿酸結晶を攻撃目標に変えてしまうのです。

したがって、痛風の既往歴がある方は、運動は無理なく段階的に行い、激しすぎないようにし、そして必ず水分を多く摂るようにしてください。もし不注意で怪我をしてしまった場合も、それが痛風の一般的な「引き金」となるため、特に注意が必要です。