外国人は日本でNISA口座を申し込めますか?

Vinzenz Vollbrecht
Vinzenz Vollbrecht
Retired fund manager, now an investment advisor.

はい、もちろんです!外国人も条件を満たせば、日本でNISA口座を申請することは十分に可能です。

分かりやすいように、ポイントを分解して説明しますね。

核心的な条件とは?

簡単に言うと、最も重要な条件は「日本に合法的に居住していること」です。

  • 在留カードを所持していること:有効な在留資格(例:就労ビザ、配偶者ビザ、永住権など)を持ち、日本に定まった住所があれば、基本的な条件を満たします。
  • 18歳以上であること:これは日本の法律で定められた成人年齢です。
  • マイナンバー(個人番号)を保有していること:これは非常に重要で、金融口座を開設する際にはほぼ必須です。日本に来たばかりの方は、区役所/市役所で住民登録をすれば、この番号が付与されます。

したがって、観光ビザや短期滞在の外国人は、「居住者」であることが求められるため、NISA口座を開設することはできません。

NISA口座申請の簡単な流れ

NISA口座の開設は、日本で証券口座を開設するのと似ていますが、非課税枠がある点が異なります。

  1. 金融機関を選ぶ

    • 証券会社(例:楽天証券、SBI証券)または銀行(例:三菱UFJ銀行、三井住友銀行)でNISA口座を開設できます。
    • 私のおすすめは:ネット証券会社、特に楽天証券やSBI証券を優先的に検討することです。なぜなら、通常手数料が安く、アプリやウェブサイトの操作が便利で、投資できる金融商品の種類もはるかに多いからです。
  2. 必要書類を準備する

    • 在留カード
    • マイナンバーカード または マイナンバー通知書
    • 日本の銀行口座(資金の入金用)
    • 個人印鑑(一部の金融機関で必要となる場合がありますが、現在はオンラインでの署名で対応できるところも多いです)
  3. 申請を提出する

    • ほとんどの申請プロセスはオンラインで完結できます。ウェブサイトやアプリの指示に従って、個人情報を入力し、身分証明書の写真をアップロードするだけです。
    • 金融機関は、税務署にあなたが他の金融機関でNISA口座を開設していないか(一人につき一つのNISA口座しか持てないため)確認するなど、審査を行います。
    • 全体で1週間から3週間程度かかることが多いです。

NISAって結局何?

NISAは「投資の非課税貯蓄箱」と理解してください。

通常、日本で株式や投資信託に投資して利益が出た場合、例えば10万円の利益が出たら、その約20%(つまり2万円)が税金として徴収されます。

しかし、NISAという「貯蓄箱」の中で投資をすれば、一定の非課税枠内であれば、得た利益に一切税金がかかりません!10万円の利益は、そのままそっくりあなたのものになります。

2024年から始まった新しいNISAは、2種類の投資枠を同時に利用できます。

  • つみたて投資枠:年間最大120万円まで投資可能で、主にリスクの低いインデックスファンドなどを購入し、長期積立投資に適しています。
  • 成長投資枠:年間最大240万円まで投資可能で、個別株やアクティブファンドなども購入でき、より自由に選択できます。

両方を合わせると、年間最大360万円まで非課税で投資でき、生涯の非課税投資枠は1800万円です。一般の人にとっては、この枠はかなり大きいです。

外国人が特に注意すべき点

将来、日本を離れて居住者でなくなった場合、どうすればいいのか?

これが最も重要な問題です。原則として、完全に帰国したり、他の国へ移住したりする際には、日本を離れる前にNISA口座を閉鎖する必要があります。

  • 口座を閉鎖する際、全ての投資商品を売却して現金を引き出すことができます。
  • または、NISA口座内の投資商品を、課税対象となる一般口座や特定口座に移管して保有し続けることもできますが、その後売却して得た利益には税金がかかります。

したがって、NISAは日本に長期滞在(例えば5年以上)する予定の外国人にとって最適です。もし1〜2年しか滞在しないのであれば、開設は可能ですが、投資を始めたばかりで口座閉鎖の問題に直面することになり、少し手間がかかるかもしれません。

まとめると、あなたが合法的な日本の居住者である限り、NISA口座の開設は可能であり、日本政府が非常に推奨している資産形成方法の一つです。この優遇制度をぜひ活用してください!