看護専攻の実習はどのようなものですか?とても大変ですか?

作成日時: 8/9/2025更新日時: 8/18/2025
回答 (1)

こんにちは。この質問を見て、数年前の自分を思い出しました。少しのワクワクと、不安を胸に病院の門をくぐろうとしていたあの頃です。経験者として、看護実習についてお話しできればと思います。

手短に、まず気になる2つの質問に答えましょう:

  • 看護実習ってどんなもの? 簡単に言えば、教室から直接「放り込まれる」臨床の現場です。指導看護師(プリセプター)について、教科書で学んだことを患者さんに直接実践します。理論から実践への「巨大なジャンプ」です。
  • すごく大変? はい。そして責任を持って言えますが、「大変」という言葉だけでは言い表せないほどです。でも怖がらないで。その大変さの中に、想像以上の成長が詰まっています。

以下、わかりやすい言葉で詳しく説明します。心の準備をしておいてください。

実習で何をする? 凝縮版フロー

看護実習の中心は 「ローテーション」 です。一つの部署にずっといるのではなく、ゲームでレベルアップするように、数週間から1、2ヶ月ごとに新しい部署に移動します。

行く可能性のある部署:

  • 内科: 循環器、呼吸器、消化器など様々な慢性疾患。仕事の中心は、薬の配布、注射、点滴、病状観察です。
  • 外科: 手術患者。術前準備、術後ケア、ガーゼ交換、創部観察が中心です。
  • 産科・婦人科/小児科: 一つは新しい命を迎え、一つは小さな天使(時には悪魔ちゃん?笑)の世話。忍耐力と細やかさが求められます。
  • 救急/ICU(集中治療室): メンタルと瞬発力が最も試される場所。テンポが速く、プレッシャーが大きく、病状は刻一刻と変わります。

各部署には 「指導看護師(プリセプター)」 がいて、あなたの「師匠」となります。あなたの日常は彼女の「おんぶに抱っこ」。彼女がすることを見て、学びます。

一日の流れ(だいたいこんな感じ):

  1. 朝(疲労の始まり): 部署に早めに出勤し、看護師服に着替え。師匠と一緒に朝の申し送りに参加し、夜勤スタッフから各患者の状態を聞く。その後はてんてこ舞いの朝のケア。体温、血圧、血糖測定、患者のベッドメイキング、お茶くみ……
  2. 午前(フル回転): 治療が最も集中する時間。治療カートを押して、病室を回りながら医師の指示(オーダー)を実行します。主な内容は:
    • 注射・薬の配布: 内服薬、筋肉注射、皮下注射…
    • 静脈内点滴: いわゆる「点滴」。薬の調合から患者への穿刺(針を刺す)、液の交換まで。最も重要なスキルの一つです。
    • 看護記録: あなたが行ったこと、観察した細かいことのすべてを、タイムリーかつ正確に記録します。
  3. 昼(望み薄の休憩): 定時に食事が取れるかは、部署の忙しさ次第。慌てて数口かき込んで、すぐに仕事に戻ることも多いです。
  4. 午後(比較的落ち着く): 午後の治療を続行し、患者の状態を観察。時には師匠と一緒に急変対応をしたり、新しい手技(導尿、吸引など)を学んだりします。
  5. 夕方(ヘトヘト): 夕方の申し送りの準備。担当患者の状況を、引き継ぐスタッフに詳細に伝えます。申し送りが終われば帰れる? いえいえ、その日の実習のまとめを書いたり、師匠から出された「宿題」を終わらせたりしなければならないことも。
  6. 夜勤(昼夜逆転): 実習中、シフト勤務は日常茶飯事。夜勤の辛さは、体内時計の乱れと、常に緊張を強いられることです。夜に患者の急変があれば、より緊急を要するケースが多いからです。

では、どこが「大変」なのか?

この「大変さ」は多岐にわたり、「三つの山」にまとめられます:

  • 身体的な疲労:

    • 足が棒になる: 1日8時間、食事の十数分を除き、ほぼ立ちっぱなしか走り回りっぱなし。帰宅時には足が自分のものじゃない気分。
    • 生活リズムの乱れ: 日勤、夜勤、準夜勤がローテーション。体内時計は完全に狂います。
    • 力仕事: 患者の体位交換、タッピング、機器の移動など、体力を使います。
  • 精神的なプレッシャー:

    • ミスが怖い: 看護は「命に関わる」仕事。全ての操作で「ダブルチェックやトリプルチェック」が必要です。実習初期は、患者に針を刺すたびに手に汗握り、ミスを恐れます。このプレッシャーは持続的です。
    • 「邪魔者扱い」される: あなたは実習生、「新米」です。患者の中にはあなたを信用せず、「あのベテラン看護師さんに来てもらえますか」と言う人も。師匠によっては厳しく、できが悪いと叱られることも。この挫折感は自分で乗り越える必要があります。
    • 感情的な衝撃: 初めて生死に直面し、患者の苦しみや家族の無力感を目の当たりにします。この感情的な衝撃には、強いメンタルが求められます。
  • 学習面の難しさ:

    • 理論と現実のギャップ: 教科書に書いてある「穿刺角度15-30度」も、実際の人間の血管は太さや深さが様々で、全く別物です。全ての知識を「実践向け」に再構築する必要があります。
    • 常に試験がある: 各部署のローテーション終了時には、「出科試験」(筆記と実技)があります。実習期間中、あなたは「働き手」であると同時に「受験生」でもあるのです。

大変だけど、本当に価値がある!

ここまで「恐怖」を並べると、尻込みしたくなるかもしれません。でも信じてください。この経験がもたらすものは、汗と涙をはるかに超えています。

  1. スキルMAX: 実習終了時には、針すらまともに持てなかったド素人が、ほとんどの看護操作を一人でこなせる「準看護師」に変身している自分に気づくでしょう。この達成感は代えがたいものです。
  2. 方向性が見える: 様々な部署を経験する中で、自分が何を好きか、何が得意かが徐々に見えてきます。スピード感のある救急が好きか、温かい産科が好きか。これは将来のキャリア設計に極めて重要です。
  3. 心が強くなる: あなたはより落ち着き、共感力が増し、コミュニケーションの取り方を理解できるようになります。患者が「ありがとうね、お嬢さん」とあなたの手を握った時、全ての苦労が報われたと感じるでしょう。
  4. 戦友ができる: 一緒に実習する仲間は、最も強固な支えになります。愚痴を言い合い、学び合い、苦労を共にしたこの「戦友」との絆は、非常に貴重です。

実習を控えたあなたへのアドバイス

  • 心を平らに、図太く: ミスを恐れず、叱られるのも怖がらないで。あなたは学びに来ているのであって、完璧なスーパーマンになるためではありません。「先生、これはなぜですか?」「先生、やってみてもいいですか?」と積極的に質問を。
  • 口調は優しく、手は動かし、気を利かせて: 「先生、おはようございます」と挨拶し、進んで「仕事を探し」ましょう(例えば、物を取ってきたり、ゴミを捨てたり)。師匠は、勤勉で学ぶ意欲のある学生が好きです。
  • 小さなメモ帳を持ち歩く: 良い記憶力もメモには勝てません。師匠が教えた手技のポイント、特定の患者の特別な状況など、すぐに書き留めましょう。
  • 自分を大切に: しっかり食べて、休む機会を見つけてください。身体が資本です。気分が落ち込んだ時は、友達や家族に話を聞いてもらいましょう。

要するに、看護実習は痛みと喜びが入り混じった「試練」です。 それはあなたを心身ともに疲弊させるかもしれませんが、同時に蝶のように羽ばたかせてくれます。あの白いユニフォームを着て、本当の責任を担い始めた時、あなたはこの苦しくて大変だけど、輝かしい日々に感謝するでしょう。

頑張れ、未来の白衣の天使! この経験は、あなたのキャリアの中で最も貴重な財産になります。

作成日時: 08-09 02:45:56更新日時: 08-10 02:35:56