日本における主な穀物の種類と産地

Luis Hood
Luis Hood
Fifteen years as a master bourbon distiller.

日本の穀物について話すのは、なかなか面白いテーマですね。なぜなら、私たちの毎日の食事だけでなく、日本酒やウイスキーといった美味しい飲み物とも深く関わっているからです。詳しく見ていきましょう。

簡単に言うと、日本で最も一般的な穀物は主に以下の通りです。

1. 米 (お米 - Okome)

これは間違いなく主役であり、日本の食文化の魂です。

  • 種類と用途:私たちが普段食べる白米(うるち米)が最も一般的です。その他に、餅(お餅)や赤飯(小豆ともち米を炊いたもの)に使われるもち米もあります。さらに重要なのは、米が 日本酒(清酒)米酢 の主要な原料であることです。用途によって米の種類も異なり、例えば酒造りには「酒米」と呼ばれる米が使われます。最も有名なのは「山田錦」で、粒が大きく、タンパク質が少ないため、酒造りに非常に適しています。

  • 供給源:日本の米は 基本的に自給自足 であり、彼らは自国の米に特別な誇りを持っています。新潟県の「コシヒカリ」は高品質米の代名詞としてご存知かもしれません。日本政府は米産業を非常に手厚く保護しているため、市場に出回っているのはほとんどが国産米で、輸入米はごくわずかです。

2. 麦 (麦 - Mugi)

「麦」は日本では大きなカテゴリーで、主に大麦と小麦が含まれます。

  • 大麦 (大麦 - Oomugi)

    • 用途:夏に日本のレストランに行くと、店員さんが注いでくれる、甘くなく、喉の渇きを癒してくれる褐色の飲み物、それが焙煎した大麦粒で作られた 麦茶 です。また、健康のために白米に大麦を混ぜて炊く「麦飯」を食べる日本人も多いです。味噌汁に使われる「麦味噌」も大麦を発酵させて作られます。
    • ウイスキーについて:これはすごいですよ。日本のウイスキー の主要な原料はまさに大麦です!特にシングルモルトウイスキーは、法律で発芽させた大麦(つまりモルト)を100%使用して製造することが義務付けられています。山崎、余市、白州といった有名な蒸留所では、高品質のモルトが使われています。
    • 供給源:日本でも大麦は栽培されていますが、特にウイスキーやビールに必要な大麦の生産量ははるかに不足しています。そのため、大部分を輸入に頼って います。主にオーストラリア、カナダ、ヨーロッパなどから購入されています。
  • 小麦 (小麦 - Komugi)

    • 用途:これはきっとご存知でしょう。日本人が大好きな ラーメン、うどん、そうめん、そしてふわふわの食パン、天ぷらの衣のサクサクとした部分も、すべて小麦粉から作られています。私たちが食べる 醤油 でさえ、原料は大豆と小麦です。
    • 供給源:小麦の用途の広さとは対照的に、その生産量は非常に少ないです。そのため、日本の小麦は 輸入に極度に依存して おり、世界最大の小麦輸入国の一つです。主にアメリカ、カナダ、オーストラリアから輸入されています。ですから、うどんは日本の「国民食」ですが、その原料の大部分は「外国産」なのです。

3. 蕎麦 (蕎麦 - Soba)

名前に「麦」とありますが、蕎麦は実は上記の大麦や小麦とは植物学的に遠縁で、イネ科植物ではありません。しかし、用途としては穀物として扱われています。

  • 用途:用途は非常に明確で、まさに 蕎麦 を作ることです!日本の三大麺(ラーメン、うどん、蕎麦)の一つで、冷たくしても温かくしても非常に人気があります。
  • 供給源:日本国内でも生産されており、北海道や長野県の蕎麦は有名です。しかし、やはり国内生産量だけでは膨大な消費量を賄いきれないため、中国やロシアなどから大量に輸入 されています。

4. その他の雑穀 (雑穀 - Zakkoku)

粟(あわ)や黍(きび)などは、日本では「雑穀」と呼ばれています。最近では健康志向から、白米にこれらの雑穀を混ぜて炊く「雑穀米」が人気です。これらの穀物の生産量は多くなく、主に国内で栽培されています。


まとめると、最も簡単に言えば以下の通りです。

  • :絶対的な王者で、主に食事と日本酒造りに使われ、ほとんどが 日本国産 です。
  • 大麦:主に飲むもの(麦茶、ウイスキー、ビール)やご飯に混ぜて食べられ、大部分が輸入 です。
  • 小麦:主に麺類やパンに使われ、ほとんどが輸入 です。
  • 蕎麦:主に蕎麦に使われ、一部が国産、一部が輸入 です。

ですから、次に日本でラーメンを食べたり、ウイスキーを飲んだりする際には、これらの美味しいものの裏には、実は世界の農業サプライチェーンが繋がっているのだと考えると、なんだか不思議な気持ちになりませんか?