なぜPétrusは公式の格付けに含まれていないのですか?

作成日時: 8/7/2025更新日時: 8/17/2025
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なぜペトリュスは公式格付けに含まれないのか?

これは面白い質問ですね。私も普段から赤ワインを嗜み、ボルドーの事情を研究しています。端的に言えば、ペトリュスはボルドー右岸ポムロール地区の超有名シャトーですが、公式格付けリストに登場しない最大の理由は、ポムロール地区そのものに公式の格付け制度が存在しないからです。回りくどくならずに順を追って説明しましょう。

ボルドーの格付け制度を理解する

  • ボルドーワインの格付けは主に1855年に制定された有名な制度で、左岸のメドックやソーテルヌ地区が対象です。これはパリ万博に向け、シャトーを一級から五級まで序列化したものです。
  • その後、左岸のグラーヴや右岸のサン・テミリオンも独自格付けを導入(例:サン・テミリオンは10年毎に更新)。
  • これらは全て公式認定制度で、歴史・品質・評価に基づき審査されます。つまり政府や協会が「格付け」というラベルで地位を保証しているのです。

ペトリュスとポムロールの特殊性

  • ペトリュスがある右岸ポムロール地区は小規模ながら傑出したワインを産出し、ル・パンなど多くのトップシャトーが集まります。
  • 肝心なのは、ポムロールには公式格付け制度が一度も存在しなかった点です。歴史的に発展が遅れ1855年格付けの波に乗れなかったこと、さらに地元生産者が「品質と市場評価こそ重要」と公式ラベルを必要としなかったためです。
  • ゆえにペトリュスは、そのワインが黄金のように高価(1本数万円)で品質もボルドー最高峰と認められながら、産地自体が格付け制度を持たないため「公式体系の外」に位置するのです。資格不足ではなく、ポムロール全体がこの制度を採用していないからです。

ただし地位には影響なし

  • 公式格付けがなくとも、ペトリュスはワイン愛好家の間で「無冠の帝王」と称されます。メルロー種主体の滑らかで複雑な味わい、稀少な生産量により、その価格と評価はしばしば一級シャトーを凌ぎます。
  • ボルドー名醸を選ぶ際は格付けに固執せず、ロバート・パーカーなどの批評家評価や、良年(1982年や2000年など)のペトリュスを試すことをお勧めします。絶対に満足できるでしょう。

要するに、ペトリュスが格付けに含まれないのは産地の特性によるものです。ワインの年産選びなど他の質問があれば、いつでもご相談ください。豊富な知識を共有します!🍷

作成日時: 08-07 10:10:10更新日時: 08-09 23:00:54