ニュージーランドの退職年金(NZスーパー)制度はどのようなものですか?移民が受給するためにはどのような条件を満たす必要がありますか?

Hilda B.A.
Hilda B.A.
Business owner focusing on New Zealand investment. | 专注于新西兰投资的企业主。

こんにちは、友よ!ニュージーランドの年金(NZスーパー)について、わかりやすく説明するね。これは将来の老後の生活に関わる大事なことだから、きちんと理解しておこう。


ニュージーランドの年金(NZスーパー)って何?

まず知っておいてほしいのは、こちらの年金(NZスーパー)は、日本の年金とは少し考え方が違うってこと。

これは「個人の口座」じゃないんだよ。若い時に働いて納めた税金は、自分の年金口座に直接貯まるわけじゃない。ニュージーランドの年金はむしろ「国民全員への福祉」 に近い。政府がその年の税収から直接お金を出して、条件を満たす高齢者全員に支給するんだ。以前どんな仕事をしていたか、収入が高かったか低かったか、あるいはニュージーランドで働いたことがまったくなかったとしても、条件さえ満たせばもらえる。

シンプルに言えば、「普遍主義的な給付」であって、全ての高齢者に基本的生活を保障する仕組みってことだね。

移民が年金をもらうには、どんな条件が必要?

さて、ここがポイントだ。移民である私たちが退職後にもらうために絶対に必要な「ハードル」は以下の通り。どれも欠かせない条件だよ

  1. 年齢条件:満65歳以上

    • 分かりやすいね。法定退職年齢の65歳になって初めて申請できるんだ。
  2. 身分条件:ニュージーランド市民(Citizen)または永住権所持者(Permanent Resident)

    • 申請時点で、ニュージーランド市民か、永久滞在権を持つ永住者であること。通常の居住者ビザ(Resident Visa)を持っている人でも申請できる。
  3. 居住期間(これが一番重要!)

    • 基本ルール:20歳の誕生日から、年金を申請する時点までに、ニュージーランドに通算で10年以上居住していること
    • 追加ルール:この10年以上の居住期間のうち、5年以上は50歳の誕生日以降に住んでいることが必要。

    具体例で理解しよう:

    • 例A(条件を満たす):王さんが48歳でNZに移民し、65歳まで住み続ける。彼の居住期間は合計17年(>10年)。50歳以降の居住期間は15年(>5年)。→王さんは65歳でスムーズに年金受給開始。
    • 例B(条件を満たさない):李さんが58歳でNZに移民し、65歳まで住む。合計居住期間は7年で、10年を満たせない。→すぐにはもらえない。さらに住み続け、合計10年(つまり68歳)になるまで待つ必要がある。その時点では、50歳以降の居住期間も満たしている(58歳~68歳の10年間)。

    !!超重要なお知らせ:居住期間の条件が長くなる予定!! これは非常に重要な変更だ!1959年7月1日以降に生まれた人にとっては、必要な10年という居住期間が段階的に20年に延長される予定。この変更は生年月日に応じて少しずつ進んでいく。まだ若い人は、今のうちから20年を想定して計画を立てよう。


よくある質問あれこれ

1. 年金をもらいながら働いてもいい?

  • もちろん大丈夫! ニュージーランド政府は年金受給後の就労を制限していない。ただし、年金と給与収入は合算され、その総所得に対して課税される。単純に言えば、収入が多ければ多いほど、納める税金も増えるってことね。

2. いくらもらえるの?

  • この金額は政府が決めており、毎年物価や賃金水準に合わせて調整される(インデックス連動)。受給額は独身か、既婚か、パートナーと同居しているかといった状況で異なる。具体的な金額の最新情報は、ニュージーランド労働・所得局(Work and Income)の公式サイトで確認できるよ。

3. 自分の母国や他の国で年金をもらってたら、NZの年金に影響する?

  • はい、非常に大きな影響があります! これは多くの移民が見落としがちな点。
  • ニュージーランドには「海外年金相殺制度」(Direct Deduction Policy)がある。つまり、他の国(例えば中国)から政府や公的機関から支給される老齢年金を受け取っている場合、NZスーパーの支給額は、通常、その額だけ差し引かれる。
  • 例を挙げよう:NZサパーで月額2000ドル受給できる場合、中国の年金が月額500ドル分(NZD換算)だったら、NZ政府が支払うのは2000 - 500 = 1500ドルになる。もし海外年金がNZスーパーの額を超えれば、NZでは一銭も受給できない可能性もある。
  • この制度の対象は国が運営する公的年金で、個人の商業的養老保険や貯蓄は含まれない。

まとめると

ニュージーランドで年金(NZスーパー)をもらうために移民が覚えておくべきコアな条件は以下の通り:

  • 身分:市民権 or 永住権保有。
  • 年齢:満65歳以上。
  • 居住期間:現時点では通算10年(うち50歳以降5年)。※将来は段階的に20年に変更。
  • 海外年金:受給額に直接影響する。

この説明が役立つと嬉しい!総じていえば、ニュージーランドの年金制度はかなり恵まれたものだといえるが、これらの居住条件をクリアすることが絶対の前提。移住計画や老後設計には、ぜひこれらの要素を考えに入れておいてほしい。