日々の消費において、どのような節約術や習慣が効果的でしょうか?

David Guillaume-Salmon
David Guillaume-Salmon
Former professional chef, now a New Zealand resident. | 前职业厨师,现新西兰居民。

Kia Ora!ニュージーランドへ新しく到着した方、またはこれからいらっしゃる予定の方、お金の管理や節約を考えることはとても賢明な一歩です。こちらの生活費は確かに低くありませんが、いくつかの良い習慣を身につければ、快適でかつ節約できる生活が送れることに気づくでしょう。私自身の経験から、具体的で実践的なコツをまとめました。お役に立てれば幸いです。

一、 心構えと習慣が最優先(これが一番大事!)

節約とは質素に我慢する生活ではなく、本当に必要なことにお金を使い、生活の幸福感を高めることです。

  • 予算を立て、支出を記録する

    • 方法: 複雑にする必要はありません。スマートフォンの銀行アプリや、シンプルなExcelシートで構いません。毎月の初めに、家賃、光熱費、交通費、食費、娯楽費などのおおよその支出を計画しましょう。そして、鍵となるのは**支出の記録(家計簿)**です。毎日数分を記録にあて、月末に振り返ってどこで予算オーバーしたか確認します。
    • 効果: これはカーナビを見ながら運転するようなものです。記録せずに支出するのは、目隠しで車を運転するようなもの。一ヶ月後には「えっ、コーヒーや出前(テイクアウト)にこんなにお金を使ってたんだ!」と驚くことでしょう。お金の流れを把握することで、無駄を見直すことができます。
  • 「クールダウン期間」を設ける

    • 方法: 必需品ではないけれど欲しいもの(新しい靴、ゲーム機など)を見つけたら、すぐに購入しないでください。カートに入れるか、写真を撮って、「一週間/30日後にまた決めよう」と自分に言い聞かせましょう。
    • 効果: 多くの消費は衝動的に行われます。クールダウン期間を置けば、実はそこまで欲しくなかったこと、あるいはもっと良い代替品が見つかることに気づくでしょう。この方法で、「いらないのに欲しいと思っていたもの」のほとんどを取り除けます。
  • 「欲しい (Want)」と「必要 (Need)」を区別する

    • 方法: お金を払う前によく考え、自分に問いかけましょう:「これがなければ、自分の生活に重大な影響が出るか?」と。
      • 必要 (Need): 食料、家賃、必須の交通費。
      • 欲しい (Want): 最新モデルのスマホ、ブランド品のバッグ、必要性の低い外食(社交上のディナーなど)。
    • 効果: 予算を生活の基盤となる「必要」なものに優先的に配分でき、生活を安定させられます。その後、残りのお金で「欲しい」ものを得れば、より満足感が得られ、お金の管理も上手になる感覚を実感できます。

二、 食費編(これが生活費の大きな部分を占めます)

食は天つまり大事ですが、ニュージーランドではその「天」が少し高価です。

  • 三大スーパーマーケットPAK'nSAVE (パックンセイブ), カウントダウン, ニューワールドを活用する

    • PAK'nSAVE: 通常一番安く、黄色の店舗が目立ちます。ウォルマートやコストコのような「倉庫型」店舗で、袋詰めは自分で行います。価格面で優位性があります。週1回のまとめ買いに最適です。
    • カウントダウン: 値段は中程度。店舗数が多く、頻繁にセールを行っています。ワンカード(Onecard)のポイントカードは必ず作りましょう。
    • ニューワールド: やや高めの位置づけですが、サービスと店舗環境が良く、一部商品は品質が高いです。こちらも会員カードが必要です。
    • コツ: 毎週水曜ごろ、各スーパーから新しいチラシ (Flyer) が発行されます。公式サイトやアプリでチェックし、特売商品に合わせてその週のメニューを計画しましょう。
  • 「イエロー・ステッカー(割引シール)」を見逃さない

    • スーパーでは、消費期限が近づいた商品に黄色またはオレンジ色の割引ステッカーが貼られます。特に午後や夕方にかけて多く見られます。肉、パン、惣菜は割引率が高いです。その日のうちに食べるか、冷凍保存すれば大変お得です。
  • 自炊する。作り置き(Meal Prep)する

    • ニュージーランドでは、レストランでの食事や出前は非常に割高です。週末に数時間取り、次の週の3~4日分のランチ弁当を準備しましょう。節約になるだけでなく、より健康的です。
  • アジア系スーパーマーケットはお宝の山

    • 太ピン(Tai Ping)、大華(Da Hua)などのアジア系、特に中華系スーパーは、調味料、特定の野菜、豆腐、麺類などを購入する場合、現地スーパーよりもずっと安いです。
  • 週末のファーマーズマーケットを訪れる

    • 地元の生産者による新鮮な旬の野菜や果物が買え、大抵は (spesso→多くの場合 often/spessoというイタリア語語句から代筆) スーパーより安く、マーケットを楽しむ醍醐味もあります。

三、 ショッピング&生活用品編

  • ニュージーランド版「ピンドゥオドゥオ(Pinduoduo)」や「淘宝(taobao)」

    • ザ・ウェアハウス (The Warehouse): 大きな赤い店舗で、"everything’s a bargain" を掲げています。家電、キッチン用品、衣類から文房具まで、非常にリーズナブルな価格で揃っています。生活必需品を購入するファーストステップです。
    • ケイマート (Kmart): The Warehouseに似ていますが、家庭用品やファッション小物のデザインがより若者向けで、コストパフォーマンスが非常に高いです。
    • トレードミー (Trade Me): ニュージーランド版「淘宝+閑魚(Xianyu)」。中古車、家具、電子機器の売買や、賃貸物件探しの主要プラットフォームです。ニュージーランド人は中古品の売買に非常に慣れており、エコで節約になります。
    • フェイスブックマーケットプレイス (Facebook Marketplace)ローカルコミュニティグループ: 中古家具や無料品(フリービー)を探すのに最適な場所です。
  • お得なリサイクルショップ/チャリティショップ (Op Shop) を活用する

    • ニュージーランド動物保護協会(SPCA)や救世軍(Salvation Army)、赤十字(Red Cross)などが運営するチャリティ系のリサイクルショップでは、安い服、本、食器が見つかります。数ニュージーランドドルで良い服が買えるなら、使わない手はありません!
  • 電気、ガス、水道、インターネットは他社価格を比較する

    • ニュージーランドには様々な電力会社やインターネットプロバイダーがあり、競争が激しいです。大家さんや前の住人が使っていた会社をそのまま継続せず、自分で PowerSwitchNZCompare などの価格比較サイトを使って世帯の使用量やプランに応じた最適なお得な契約を探しましょう。年間でかなり節約できます。

四、 移動&エンターテイメント編

  • 車の燃費を節約する

    • ガソリン代は異常に高い! Gaspy というアプリをダウンロードしましょう。周辺で最も安いガソリンスタンドが表示されます。
  • 公共交通機関

    • オークランドやウェリントン(Wellington)など大都市にいる場合は、プリペイド交通カード(オークランドは AT HOP カード、ウェリントンは スナッパー (Snapper) カード)を入手しましょう。カード利用は現金払いよりも割安です。
  • 無料の楽しみを満喫する

    • ニュージーランド最大の魅力は自然の美しさです!ビーチを散歩する、森をハイキングする(Hiking/Bushwalking)、公園でピクニックする…これらは私達に与えられた贅沢での巡りであり、すべて完全に無料です。
    • 図書館はもうひとつの宝物庫です。本を無料で借りられる、Wi-Fiが使えるのはもちろん、多くの図書館では無料のコミュニティクラスやイベントを提供しています。

まとめると、節約とは短距離走でなく長距離走であり、鍵は習慣を身につけることです。支出の記録から始めて、徐々に消費行動が合理的になり、銀行口座の残高が増えていくことに気づくでしょう。 この知恵と計画による「管理できる」という感覚は、衝動買いによる一時の満足感よりはるかに満ち足りた気持ちをもたらしてくれます。

ニュージーランドでの生活が素晴らしいものになりますように!