抹茶を飲むと体に熱がこもりますか?
作成日時: 7/29/2025更新日時: 8/18/2025
回答 (1)
抹茶を飲むと「上火」になりますか?
漢方医学の理論において、「上火(シャンフオ)」とは、体内の陽気が過剰になったり、陰虚火旺(いんきょかおう)の状態になったりすることで、口の渇き、喉の痛み、便秘などの症状を引き起こすことを指します。抹茶は緑茶の粉末であり、その性質は体を冷やす傾向があるため、通常、「上火」を引き起こすことはありません。むしろ、熱を冷まし、「上火」を鎮めるのに役立つ可能性があります。以下に詳細な分析を示します。
漢方医学の視点
- 抹茶は緑茶に由来し、漢方医学では涼性(体を冷やす性質)の食品に分類されます。
- 清熱解毒(体内の熱を取り除き毒素を排出する)、生津止渇(体液を生成し喉の渇きを癒す)の効能があります。
- 涼性の食品は、熱性体質(「上火」になりやすい人、暑がりな人など)や暑い季節の飲用に適しており、体内の「熱邪(ねつじゃ)」のバランスを整えることができます。
- しかし、過剰に摂取すると(例えば1日3杯以上)、カフェインの刺激により口の渇きや不眠などの症状が悪化する可能性があります。これは直接的な「上火」ではなく、カフェインの副作用です。
現代の健康の視点
- 抹茶は抗酸化物質(カテキンなど)を豊富に含み、心血管系や代謝の健康に良い影響を与えます。
- カフェイン含有量が高く(抹茶一杯あたり約70mgのカフェイン)、過剰摂取は動悸、不安、睡眠障害を引き起こす可能性があります。これらの症状は「上火」と混同されやすいですが、本質的にはカフェイン過剰摂取による反応です。
- 「上火」は、辛いものの摂取、ストレス、睡眠不足など、より全体的な要因と関連しています。抹茶自体が主な原因ではありません。
提案
- 適量な摂取:1日1~2杯(抹茶粉約1~2g)が目安で、空腹時の摂取は避けるのが良いでしょう。
- 体質への配慮:虚寒体質(冷え性、下痢しやすい人)の方は摂取量を減らすか、温性の食品(生姜など)と一緒に摂るべきです。
- 「上火」の予防:バランスの取れた食事(水分を多く摂り、辛いものを控える)、ストレス管理、十分な睡眠を心がけましょう。
- もし「上火」の症状が続く場合は、漢方医に相談し、体質改善のためのアドバイスを受けることをお勧めします。
まとめると、抹茶を飲んでも通常「上火」を引き起こすことはありません。適量な摂取はむしろ「上火」を鎮めるのに役立つ可能性がありますが、個人の体質に合わせて調整する必要があります。
作成日時: 08-04 14:16:56更新日時: 08-09 01:29:07