はい、とても良い質問ですね。多くの人が同じ疑問を持っています。分かりやすい日本語でこの話をしましょう。
はっきりとした回答:一切ありません。
鳥類、爬虫類(ヘビ、カメ、トカゲなど)、魚類は、狂犬病に感染することも、狂犬病を媒介することも一切ありません。
100%安心してください。たとえ鳥につつかれたり、飼育中のカメやトカゲにうっかり引っかかれたりしても、狂犬病の心配は全く不要です。
その理由は?ウイルスの「好み」にあります
狂犬病ウイルスは、非常に偏食な「グルメ」のようなものと考えてください。このウイルスが情熱を注ぐ相手は一つのカテゴリーだけ——哺乳類(ほにゅうるい)です。
- 哺乳類とは? 簡単に言えば、私たち人間、ネコ、イヌ、コウモリ、キツネ、アライグマなどです。これらにはいくつかの共通点があります:
- 恒温(体温がほぼ一定)(俗に「温血動物」とも呼ばれる)
- 体に体毛(毛)が生えている
- **母乳(乳汁)**で子育てをする
狂犬病ウイルスは、何億年もの進化を経て、哺乳類の温かい体内でだけ生き延び、増殖し、害をなすことに特化するよう、「完璧に適応」してきたのです。
ではなぜ鳥類、爬虫類、魚類ではダメなのか?
これら3種類の動物は、狂犬病ウイルスにとってはまるで「闇料理」状態です。ウイルスが彼らの体内では「生きていけない」のです。
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鳥類:
- 鳥類も恒温動物ではありますが、哺乳類ではありません。さらに決定的なのは、鳥の体温が高すぎることです!鳥類の平熱は一般的に40〜42℃と、人間やネコ・イヌといった動物(通常37〜39℃)よりもかなり高めです。
- この温度環境は、狂犬病ウイルスにとって、高熱が出ているサウナ室にずっといるようなものです。ウイルスは耐えきれず、増殖して勢力を伸ばす前に先に「熱で死んで」しまいます。そのため、ウイルスは鳥類の体内で効果的な感染を成立させることはできません。
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爬虫類と魚類:
- これらの動物は、「冷血動物」(専門的には変温動物)です。自身の体温を生成せず、体温は外界の温度に応じて変化します。
- 狂犬病ウイルスには「生息場所に対して忠実」な性質があり、哺乳類におけるような温かく安定した体温の環境にしか馴染めません。変温動物のように気温変化で体温が上下する過ごしにくい環境に放り込まれるのは、熱帯植物を北極に植えるようなもの。ウイルスの様々な「部品」(酵素やタンパク質)が正常に機能できず、当然ながら増殖も伝播もできません。
重要なポイントをまとめます
- 狂犬病にかかるのは? 哺乳類だけです。最も一般的な感染源はイヌ、ネコ、コウモリ、アライグマ、キツネ、スカンクなどです。
- 狂犬病にかからないのは? 鳥類、爬虫類、魚類、両生類(カエルなど)、昆虫などは、すべて狂犬病にかかりません。
ですから、今後、鳥やヘビ、魚といった動物を見かけても、それらと狂犬病を結びつけて考える必要はまったくありません。本当に警戒すべき対象は、異常な行動を見せる哺乳類、特に野生のものや出所不明のものです。哺乳類(特にネコ、イヌ、コウモリ)に噛まれたり引っかかれたりした場合は、傷口をしっかり洗浄し、速やかに医療機関を受診する必要があります。