なぜアクティブ投資家は、より多くの時間と労力を投入する必要があるのでしょうか?
兄貴、この質問は本当に的を射ているなあ、投資の核心を突く質問だよ。難しい金融モデルは抜きにして、分かりやすい言葉で話そうぜ。
積極的投資と**消極的投資(インデックス投資とも呼ぶ)**は、まるで全く別のライフスタイルみたいなものなんだ。
-
消極的投資:これは評判の良いバイキングレストランで食事するのに似てる。厨房でどう料理してるかなんて気にしない、メニューを選ばなくていい、今日の料理の出来を心配しなくていい。お金を払ってお皿を持ち、レストランが提供する全ての料理(例えばA株市場で最も代表的な300社=「CSI300指数」ってやつ)をちょっとずつ取ればいい。そうすれば、全体の体験(リターン)はそのレストランの平均的な水準(市場平均リターン)と同じくらいになる。手間いらずで、研究する時間がない普通の大多数の人にぴったりだ。
-
積極的投資:これは自分のレストランを開くようなものなんだ。こっちは話が全く変わってくる。
さあ、なぜこの「レストラン経営者」(積極的投資家)が「バイキング客」(消極的投資家)よりもずっと大変なのかを見ていこう。
目標が桁違い:市場をアウトパフォーム vs. 市場に並走
まず肝に銘じておいてほしいのは、積極的投資家の目標は「市場に並走する」ことじゃない、**「市場をアウトパフォーム(上回る)」**ことなんだ。
まるで試験で言えば、消極的投資家の目標は合格点、クラスの平均点を取れば十分。でも積極的投資家の目標はクラスでトップクラスに入ることなんだ。考えてみてくれよ、平均点を取るのと、クラスでトップ5に入るのと、どっちが簡単だと思う?もちろん後者の方がはるかに難しい。それだけ余計な努力が必要なんだ。
「より多くの時間と労力」は具体的にどこで使うのか?
じゃあ、その「余計な努力」って具体的に何なんだ?主に以下の点だ:
1. 探偵役:会社の根っこを掘り起こせ
消極的投資家が買うのは一かごの株式(インデックスファンド)だから、かごの中のどの会社が良くてどれが悪いかを気にする必要はない。だが積極的投資家であるお前は、自ら現場に飛び込み、探偵さながら、興味を持った各社を徹底的に調べ尽くさなきゃいけない。
- 決算書の解析:会社の財務諸票、あの伝説の貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を見なきゃいけないんだ。この会社は本当に稼いでいるのか、それとも見せかけなのか?借金はどれくらいあるのか?手元の現金でやっていけるのか?これはまるで人間の全身検査をするようなもので、非常に時間も頭も使う。
- 「割安」(バリュー)を見つけろ:グレアム(『賢明なる投資家』の著者)の核心思想は、価格がその本質的価値(内在的価値)より低い会社を見つけること、つまり常々言う「お買い得品」を見つけることだ。この「お買い得品」を見つけるために、まず会社を評価する方法を学ばなきゃいけない。これは簡単な仕事じゃない、大量の計算と判断が必要だ。見つけた後も、十分な**「安全余裕(マージン・オブ・セーフティ)」**があるか確認しなきゃいけない。つまり、50銭の値段で少なくとも1ドルの価値があるものを買うってこと。そうすれば、万一判断を誤っても、痛すぎるダメージは避けられる。
2. 経営者役:ビジネスそのものを理解せよ
数字を見るだけじゃ不十分だ。まるで経営者のように、実際にその会社の「ビジネス」そのものを理解しなきゃいけない。
- 経済的モート(競争上の優位性):この会社は何をしてるんだ?その製品やサービスには、他社が真似しにくい強み(いわゆる「経済的モート」)はあるのか?例えば、茅台(マオタイ)のブランド力と醸造技術、テンセントのソーシャルネットワーク、これが彼らのモートだ。
- 業界の展望:この業界は発展しているのか、それとも斜陽なのか?例えば、ニューエネルギー車に投資しているのか、それとも斜陽のポケベル産業に投資しているのか?
- 経営陣:この会社の経営陣は信頼できるか?真面目に物事に取り組んでいるのか、それとも絵に描いた餅(デタラメ)の方が好きなだけなのか?彼らのインタビューや過去の意思決定を見なきゃいけない。
これはまるでフランチャイズのタピオカ店に出店しようと思ったら、宣伝どおりの高収益だけ見てはいけなくて、自ら味見をし、客足を見て、オーナーの経営理念を理解しなきゃいけないのと同じだ。
3. 心理カウンセラー役:市場の心理と闘え
これが最も難しく、最も多くの気力を使う部分だ。グレアムは**「ミスター・マーケット(市場)」**という有名な比喩を残している。
パートナーに「ミスター・マーケット」という男がいると想像してみてくれ。こいつは毎日君のところにやってきて、君が持っている株の値段を提示してくる。こいつの気分はめちゃくちゃ不安定だ。時には極度に楽観的で、君の株を高値で買いたがることもある。でも時には極度に悲観的で、泣き喚きながら自分の株を叩き売ろうとする。
- 消極的投資家:この頭のおかしい「ミスター・マーケット」を完全に無視し、淡々と定額購入を続けるだけ。
- 積極的投資家:君の仕事は、「ミスター・マーケット」が極度に悲観的になり、超安値をつけてきたときに、勇敢に彼から株を買い取ることだ。逆に彼が極度に興奮して法外な値段をつけてきたときに、理性的に株を売り渡すことだ。
つまり、周りの全員が株価の暴落でパニック売りに走っているときこそ、プレッシャーに耐え、冷静に分析した上で、逆張りで買い向かわなきゃいけない可能性がある。全員が株高(ブル相場)に狂乱しているとき、君はこっそり売って退場する必要があるかもしれない。こういう人間の性に逆らう行動には、極めて強い精神力と規律が必要だ。決算書を見るよりずっと大変だぞ!
4. 園丁役:継続的なモニタリングと管理
株を買うのはほんの始まりに過ぎない。まるで園丁のように、種をまいたら、毎日水をやり、肥料を与え、雑草を取り除き、害虫を防がなきゃいけない。
投資した会社を常にモニタリングし、定期的にチェックし続ける必要がある:
- 最初に買った理由は今でも成立しているか?
- 会社のファンダメンタルズ(基礎的要素)は悪化していないか?
- もっと良い投資のチャンスは出てこないか?
- 株価は高騰しすぎてバブルっぽくないか?売り時か?
このプロセスは継続的だ。その会社の株を持ち続けている限り、君の仕事は終わらないんだ。
まとめ
だから分かるだろ?積極的投資とは専門職のようなもの、あるいは熟練技術職のようなものなんだ。研究や分析に膨大な時間を投資し、人間の欲や恐怖と闘う莫大な精神的エネルギーもつぎ込まなきゃならない。
一方で、消極的投資とは賢い「諦め」だよ。我々普通の人間のほとんどは市場を打ち負かすだけの時間と労力を持っていないという事実を認め、潔く市場の友になることで、十分な平均リターンを得ようとするんだ。
大抵の人にとっては、グレアムが推奨する「防御的投資家」(つまり今日の消極的投資家のこと)の道を歩み、インデックスファンドを買って長期保有するのが、より現実的で賢い選択かもしれない。もし本当にビジネス分析に強い興味があり、投資を真剣な事業として向き合う覚悟があるなら、積極投資の道はたしかに大変だが、得られる楽しみや潜在的なリターンは確かに唯一無二だと言える。