一般的に、グローバルな資産配分を考えている普通の人にとって、日本株はどの程度の割合が適切でしょうか?
はい、友よ。日本株をグローバルな資産配分にどの程度組み込むべきかという質問は、特に最近の日本株人気を考えると、とても良い質問だね。専門的な投資アドバイスではなく、普通の投資家同士の意見交換として、分かりやすい言葉で僕の考えを話してみるよ。
総論:グローバル資産配分を考える普通の人にとって、日本株の適正割合は?
「これが正解!」という世界共通の答えはないんだ。「絶対に12.5%だ!」みたいな具体的な数字を言う人がいたら、それはほぼ確実に怪しいと思っていい。最適な割合は、君がどんなタイプの投資家かによって変わってくる。
大きく3つのパターンに分けてみたから、自分に当てはまりそうなものを考えてみてくれ。
パターン1:「お任せ派」—— 市場全体に乗って、手間いらず
もし君が「普通の人間だから、そんなに研究したくないし、どこの国が将来伸びるかなんて予測もしたくない。ただ世界経済の成長の恩恵にあずかりたいだけだ」と思うなら、
一番シンプルな方法は**「模範解答を参考にする」**こと。誰のを?世界市場そのもののをね。
MSCIオールカントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)やFTSEグローバル・オールキャップ指数(FTSE Global All Cap)といった主要なグローバル株価指数を見てみよう。これらの指数における日本株のウェイト(比重)は、だいたい 5% - 7% の間だ。
- たとえるなら: 世界の料理が食べ放題のビュッフェに行くようなものさ。アメリカ市場がメインディッシュで半分以上を占め、ヨーロッパ市場が何品かしっかりした料理。そして日本市場は、そこそこの量があって洗練された寿司や天ぷらの盛り合わせみたいなもの。自分でどれをどれだけ取るか決めなくても、店が用意したバランスに従って取れば、世界中の味を楽しめるんだ。
- 具体的な方法: 普通の人にとって最も簡単なのは、グローバル指数に連動するETF(上場投資信託)を買うこと。例えば米国市場の
VT
(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF) がそうだ。これを買えば、時価総額比率に基づいて日本を含む世界中の何千もの会社の株を自動的に買うことになり、日本を何%にすべきか全く気にしなくていい。 - 結論: 「お任せ派」にとって、5%-7% は非常に合理的な「デフォルト設定」だ。
パターン2:「やや好感派」—— 日本にチャンスを感じるから、少し多めにしたい
もし最近、ウォーレン・バフェット氏が日本株を買い増している話を聞いたり、「失われた30年」から脱却しようと企業改革が進んでいることを知って、日本市場は今後数年、他の市場よりも少し良いパフォーマンスを上げるかもしれないと思っているなら、
「デフォルト設定」の割合より、少しだけ日本株を**「オーバーウエイト(比重を高く)」**にしてもいいかもしれない。
- たとえるなら: さっきのビュッフェの例えで言うと、寿司を一口食べて「おっ、これ美味しい!今日はもう少し多めに食べたいな」と思って、他の人より少し多く取るようなものさ。
- 具体的な方法: グローバル指数ファンドを買うことに加えて、日本に特化したETFを別途購入する。例えば米国市場の
EWJ
(アイシェアーズ MSCI 日本 ETF) やDXJ
(ウィズダムツリー ヘッジド・ジャパン・エクイティ・ファンド) などだ。 - どれくらい増やす? 個人的には、割合を 8% - 15% に上げるのが妥当だと思う。この割合なら、日本株が上昇した時に平均以上の利益を得られる可能性がありながら、予想が外れた場合でもポートフォリオ全体に大きなダメージを与えることはない。自分の見解を示しつつ、リスクをコントロールできる範囲だ。
- 結論: 「やや好感派」にとって、8%-15% は検討に値する範囲だ。
パターン3:「積極攻め派」—— 徹底的に研究した、日本に重点投資!
もし君が日本経済、企業文化、産業の強みについて非常に深い研究と絶大な自信を持っていて、これが歴史的な投資機会だと考えているなら、
より高い割合、例えば 20%以上 を選択するかもしれない。
- 重要な注意点: これはもう「配分」ではなく、一種の「賭け」に近い。高いリターンの裏には必ず高いリスクが伴う。日本経済には少子高齢化や政府債務の膨張といった長期的な課題もある。もし予想が外れたり、市場の風向きが変われば、ポートフォリオの変動(ボラティリティ)は非常に大きくなる。
- 僕の意見: 大多数の「普通の人」にとって、この方法は強くお勧めしない。投資の達人ならともかく、彼らには膨大な研究リソースと強靭なリスク許容力がある。我々普通の人間にとっては、元本を守り、着実に増やすことが第一だ。一つのカゴに卵を集中させすぎるのは、リスクが高すぎる。
まとめ:わかりやすい表にしてみた
投資家タイプ | 投資戦略 | 推奨割合範囲 | 核心となる考え方 |
---|---|---|---|
お任せ派 | グローバル市場指数に追随 | 5% - 7% | 予測せず、リスク分散し、世界平均のリターンを目指す。 |
やや好感派 | グローバル配分を基に、日本株を若干増量 | 8% - 15% | 日本市場の潜在的可能性を認め、適度なリスクを取って超過リターンを狙う意思がある。 |
積極攻め派 | 日本を高く評価し、重点的に投資 | > 15% (注意!) | ハイリスク・ハイリターン戦略であり、大多数の普通の投資家には向かない。 |
最後に、分かりやすい言葉で3点
- ニュースに踊らされない: 市場が熱い時は、ニュースは良い情報ばかりだ。しかし長期投資家として冷静さを保とう。日本株は過去30年の大部分でパフォーマンスが平凡だった。今回の上昇がいつまで続くか、誰にも保証はできない。
- 低めから始める: もし日本株を「オーバーウエイト」したいなら、まずは8%や10%くらいから始めて、その値動き(ボラティリティ)を感じてみるといい。もし市場が思惑通り上昇すれば、既に利益を得ているし、下落してもポートフォリオへの影響は小さい。
- グローバル分散が基本: 忘れないでほしい、君の目標は「グローバル資産配分」だということ。日本はその一部に過ぎない。最も重要なのは、常に分散、分散、そして分散だ!アメリカ、ヨーロッパ、新興市場(中国やインドなど)も、君の“お皿”に載せるべき“料理”なんだ。
この「分かりやすい言葉」が、君の意思決定の助けになって、少しでも見通しが立つといいな。投資がうまくいきますように!