Yコンビネーターのパートナーは、応募チームをどのように審査および面接しているのでしょうか?
YCがどのようにチームを選んでいるのか、分かりやすく解説します。
プロセスは主に2つの段階に分かれます:オンライン申請書類審査 と 10分間の高速面接 です。
第一段階:申請書類の審査
毎年何千ものチームが応募し、パートナーは非常に速いスピードで書類を審査します。そのため、あなたの申請は数分で彼らの目を引くものでなければなりません。彼らが主に注目する点は以下の通りです。
-
何をしているのかを一行で説明する。 これは必須条件です。もしあなたが自分自身で説明できなかったり、難解な言葉で飾り立てたりするようでは、基本的に見込みはありません。彼らが求めているのは、一般の人にも理解できる言葉(例:「小規模レストラン向けのWeChatミニプログラムを提供しています」)で、あなたの製品を明確に説明できることです。
-
創業者たちのバックグラウンド(最も重要な部分)。 YCの核となる理念は「人に投資する」ことです。彼らは創業チームのバックグラウンドを徹底的に調べます。
- 技術力は高いか? 製品を開発できる技術パートナーはいるか?YCは技術主導のチームを非常に好みます。
- 知り合ってどのくらいか? 長年の親友や同僚なのか、それとも先週カフェで知り合ったばかりなのか?彼らは安定したチーム関係を好みます。
- 「打たれ強く、諦めない」タイプか? あなたたちの経験から、粘り強く、苦労をいとわず、目標達成のために諦めない人々であると読み取れるか?
-
どれだけのものを実現したか?(Traction) これはあなたの実行力の証明です。
- 最も簡素な製品プロトタイプ(MVP)はあるか?
- 最初のユーザーはいるか?たとえ10人だけでも。
- 収益はあるか?たとえ100元だけでも。
- 「良いアイデアがある」ことよりも「何かを形にした」ことの方が、常に何万倍も重要です。 これは、あなたが口先だけで行動しない夢想家ではないことの証明です。
-
市場規模はどれくらいか? あなたが解決しているのは、実際に存在する課題か?この市場は将来的に非常に大きくなる可能性があるか?彼らが好むのは、「天井」が非常に高いプロジェクトです。たとえ今あなたが手掛けているのが小さなニッチ市場であっても、彼らはその小さな切り口の背後にある大きな世界を見通せることを求めます。
第二段階:10分間の高速面接
もしあなたの申請が通過すれば、面接の招待が届きます。YCの面接は「迅速かつ的確で厳しい」ことで有名で、通常わずか10分です。
挨拶やPPTプレゼンテーションをする時間など期待してはいけません。パートナーたちはあなたの申請書類を暗記しているので、開始早々、矢継ぎ早に質問を浴びせ、核心を突いてきます。
この10分間で、彼らが本当に見極めているのは以下の点です。
-
思考の明晰さとコミュニケーション効率。 途方もないプレッシャーの中で、迅速、直接的、かつ明確に質問に答えられるか。遠回しな言い方をせず、言い訳をしない。データを聞かれたらデータを示し、アイデアを聞かれたらアイデアを述べる。
-
ビジネスへの掌握力。 あなたは自分のユーザー、市場、データを本当に理解しているか?彼らが「先週、新規ユーザーは何人増えましたか?」「ユーザー定着率はどれくらいですか?」「主要な競合他社は誰で、あなたは彼らよりどこが優れていますか?」と尋ねたとき、あなたは即座に答えられなければなりません。これは、あなたが常に自分のビジネスに関心を持っていることを示します。
-
創業者間の相互作用。 彼らは意図的に挑戦的または議論の余地のある質問を投げかけ、創業者たちがどのようにコミュニケーションを取り、補完し合い、あるいは反論するのかを観察します。彼らが見たいのは、健全で、互いに補完し合い、苦楽を共にできるチームであり、ワンマン経営やバラバラな集団ではありません。
-
「指導を受け入れられる柔軟性」と「揺るぎない信念」のバランス。 彼らはあなたのアイデアに異議を唱えたり、あなたの判断の一部を否定したりするでしょう。その時、彼らはあなたの反応を見たいのです。あなたはオープンに意見を聞き入れることができる(指導を受け入れられる)と同時に、自身の核となるビジョンや判断に対して揺るぎない自信を持っている(揺るぎない信念)か。頑固でもなく、盲従でもないこと。
面接後、パートナーたちはすぐに集まって議論し、投票で決定します。通常、その日の夜には「YCへようこそ」または「残念ながら」という電話かメールが届きます。このプロセスは非常に効率的で、一切の無駄がありません。
要するに、YCは「非常に賢く、実行力に優れ、どんな困難にも屈しない」創業者たちを、効率的かつ時には残酷な方法で、大勢の中から見つけ出しているのです。