日本で退職するにはいくらの貯蓄が必要ですか?外国人は日本で退職生活を楽しめますか?
ねえ、友よ!この質問を見て、君も心の中に日本でのんびりした隠居生活の夢を描いているんじゃないかな?京都の町家でお茶を楽しんだり、沖縄の海辺を散歩したり…。確かに素敵な夢だけど、それを実現するにはしっかりとした計画が必要なんだ。
僕もこのテーマについてかなり調べてきたから、自分の理解をシェアするよ。君の夢をより具体的にする手助けができれば嬉しい。
核心問題 その1:日本でリタイアするには、いくら貯金が必要?(「米」はどれくらい?)
これが一番の関心事だろう。答えはシンプル:どんな生活をしたいかによる。
「老後2000万円問題」という言葉を聞いたことがあるかもしれない。これは、年金を受け取りながら生活する退職夫婦が、20~30年の老後を安心して過ごすには、さらに2000万円(約100万元)の貯蓄が必要になるかもしれないという社会問題だ。
でもこれはあくまで平均値。もっと具体的な生活スタイル別に分解してみよう。そうすれば、自分に当てはまるものが見えやすくなる。
代表的な退職後の生活費パターン(単身・月額ベース)
1. 倹約でも安心型 (The Frugal & Secure Life)
東京や大阪のような大都市圏ではなく、九州、四国、東北地方などの中小都市での生活。生活コストが大幅に抑えられる。
- 家賃/住宅ローン: 5万 - 7万円 (良いワンルームが借りられる)
- 光熱費・通信費: 1.5万 - 2万円
- 食費: 4万 - 5万円 (自炊が中心)
- 国民健康保険/税金: 2万 - 3万円 (所得・地域により異なる)
- 交通費・通信費: 1万円
- 雑費・娯楽費: 2万 - 3万円 (たまの外食、公園散策など)
- 合計: 月額 約15万 - 21万円
貯蓄目標の目安: 年金など他の収入が全くない場合、65歳で退職し90歳まで(25年間)生きると仮定すると、総額で: 18万円/月 × 12ヶ月 × 25年 = 5400万円 (約270万元)
2. 快適で心配無用型 (The Comfortable & Worry-Free Life)
大都市の近郊や、福岡、札幌などの人気の住みやすい都市での生活。生活の質が高く、娯楽や社交の機会も多い。
- 家賃/住宅ローン: 8万 - 12万円 (より広い、または立地の良い物件)
- 光熱費・通信費: 2万 - 2.5万円
- 食費: 6万 - 8万円 (頻繁な外食、高品質な食材購入も可能)
- 国民健康保険/税金: 3万 - 5万円
- 交通費・通信費: 1.5万円
- 雑費・娯楽費・旅行費: 5万 - 8万円 (年1~2回の国内旅行、趣味の活動)
- 合計: 月額 約25万 - 37万円
貯蓄目標の目安: 同様に25年で計算すると、総額で: 30万円/月 × 12ヶ月 × 25年 = 9000万円 (約450万元)
3. ぜいたく満喫型 (The Luxurious Life)
東京の都心部に住み、最高峰の医療、グルメ、文化を享受する生活。
- 家賃/住宅ローン: 15万円以上
- その他全ての支出: 相応に増加、月額総支出は簡単に 50万円以上 に。
- 貯蓄目標の目安: 1億5000万円以上、上限なし。
まとめ: 多くの外国人がそこそこの退職生活を送りたいなら、5000万~9000万円(約250万~450万元)の貯蓄を目標にするのが現実的だ。 もちろん、日本で長年働いて日本の年金を受け取れる場合や、母国に年金がある場合は、必要な貯蓄額はそれに応じて減らせる。
核心問題 その2:外国人は本当に日本でリタイア生活を送れるのか?
答えは:可能だが、条件がある。タイやマレーシアのような「リタイアメントビザ」は存在しない。
カギは「身分」、つまり在留資格(ビザ) だ。これは日本でのリタイア生活という地図への「入場券」のようなもの。これがなければ、いくらお金があっても短期観光が限界だ。
「入場券」を手に入れる主な方法:
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永住者(Permanent Resident)
- これが最も理想的な「入場券」。取得すれば、選挙権を除き日本人とほぼ同等の権利を得られ、ビザの更新を気にせず、自由に日本で生活・就労(または無職)できる。
- 取得方法: 通常、日本に10年以上継続して在留し、そのうち5年以上は就労ビザや居住ビザを保持していることが必要。加えて、素行が善良であること、安定した収入・資産があること、納税義務を果たしていること、違法行為の記録がないことが求められる。「高度人材」の場合は、この期間が3年、場合によっては1年に短縮される。
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日本人/永住者の配偶者
- 日本人または日本の永住者と結婚すれば、「日本人の配偶者等」または「永住者の配偶者等」のビザを申請できる。最も直接的な方法の一つ。
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定住者(Long-term Resident)
- この在留資格は特殊で、通常は日系人や、人道的な理由など特別な事情で日本に滞在する必要がある人に発給される。
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経営・管理ビザ
- 十分な資金(通常、資本金として500万円以上)があれば、日本で小さな会社を設立し、経営者としてビザを取得できる。退職後は人を雇って会社を運営し、自分は「第二線」に退くことも可能。ただし、会社を継続的に経営し、ビザ更新の要件を満たす必要があり、手間はかかる。
重要な注意点: 日本には現在、「リタイアメントビザ」というものは存在しない。十分な資金があるという理由だけで、直接日本に移住して老後を過ごすためのビザを申請することはできない。上記のような方法で、まず長期・安定した在留資格を取得しなければならない。「まず身分を確保、その後にリタイア」 が基本の流れだ。
その他、考慮すべき現実的な問題:
- 医療保険: 在留資格があれば、必ず日本の国民健康保険に加入しなければならない。メリットは、医療費の自己負担が3割(70~74歳は2割、75歳以上は1割)で済み、残りは保険がカバーしてくれること。高齢者にとっては非常に大きな保障だ。ただし、毎月の保険料も固定支出となる。
- 言語の問題: 大都市では英語でも生活できるが、地域社会に本当に溶け込み、各種請求書や通知を理解し、近所の人と楽しく会話し、診察時に正確に症状を伝えるためには、日本語能力が不可欠だ。これは退職後の生活の質と利便性を直接左右する。
- 文化への適応: 日本社会には厳密なゴミの分別、近所付き合いの方法など、独自のルールや習慣がある。これらを学び、適応するには時間がかかる。
まとめ
- お金が基盤: 5000万円以上の貯蓄を目標にすると、より安心できる。
- 身分が関門: まず**「永住」** その他の長期安定した在留資格を取得する必要があり、近道はない。
- 計画は早めに: 貯金であれ身分の取得計画であれ、これは数年、場合によっては十数年かかる長期的なプロジェクトだ。
日本でのリタイアは、簡単に達成できる目標ではないが、決して絵空事でもない。ロマンチックな夢と冷静な計画を組み合わせることが必要なのだ。
早めに計画を立て、一歩一歩進んでいこう。桜の木の下でのんびりお茶を楽しむ、あの優雅なひとときが、案外すぐそこで待っているかもしれない。幸運を祈る!