王表の中で最も注目すべき特徴は何ですか?
はい、それではシュメール王名表という非常に興味深い話題についてお話ししましょう。
シュメール王名表で最も目を引く、あるいは思わず「うわっ」と声が出てしまう点と言えば、初期の王たちの、人間の生理学的常識をはるかに超えた途方もなく長い在位期間に他なりません。
これはまるで、ある会社の歴代CEOのリストを見たら、初代CEOが28,800年、二代目が36,000年も務めたと書かれているような感覚です。シュメール王名表が与える印象はまさにこれです。
どのくらい誇張されているのか?
いくつか例を挙げれば、その度合いがお分かりいただけるでしょう:
- 大洪水以前の王たちの在位期間は、しばしば数万年単位です。例えば、最初の王アルリム(Alulim)は28,800年、別の王ドゥムジド(Dumuzid)に至っては、在位期間が36,000年もありました!
- 大洪水以前の8人の王全体では、合計241,200年にわたって統治したことになります。
この数字は、もはや人間の話とは思えず、神話やゲームの設定のようです。
そして、王名表には「大洪水が大地を襲った」という重要な出来事が記されています。
- 大洪水以降、王たちの在位期間は「ガクン」と短くなりますが、それでもなお長いものです。例えば、洪水後の最初の王は1,200年間在位しました。
- その後、時代が私たちが知る歴史に近づくにつれ、在位期間も次第に「普通」になっていきます。数百年から数十年へと短縮され、最終的には考古学的証拠によって実在が確認できる歴史的人物が登場します。ギルガメッシュ(彼の126年の在位期間もかなり長いですが)や、考古学的発見の碑文にその名が確認されているエンメバラゲシ(Enmebaragesi)などです(王名表では彼の在位は900年とされています)。
つまり、この「神話的な数万年」から「英雄譚のような数百年」へ、そして「人間らしい数十年」へという劇的な変化こそが、シュメール王名表の最も目を引き、深く考えさせられる特徴なのです。
では、なぜこのような記述になっているのでしょうか?背景にはどのような説があるのでしょう?
これについては、いくつかの推測があり、主に以下のような比較的分かりやすい説明がなされています:
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象徴的な意味であり、文字通りの数字ではない これは歴史家や考古学者の間で広く受け入れられている見解です。これらの超長期の数字は実際の時間を計ったものではなく、一種の象徴であると考えられています。数字が大きければ大きいほど、その王の治世が「黄金時代」であり、平和で繁栄し、神の加護を受けていたことを表すのです。これは王権の正当性を神格化するための政治的プロパガンダでした。
- 例えて言うなら:私たちの古代の皇帝が「万歳爺」と呼ばれたように、本当に一万年生きると信じていたわけではなく、その至高の権力を尊崇し、祝福を込めた呼び方だったのと同じです。シュメール人もまた、このような誇張された数字で遠い昔の王たちへの崇敬の念を表したのかもしれません。
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計算単位が異なる? 古代シュメール人の「年」という単位が現代の私たちのものと違っていたのではないか、という推測もあります。例えば、彼らの言う「1年」が、私たちの「1ヶ月」や「1季節」に相当するのではないか? しかし、そう仮定して換算してみても、数万年という数字は依然として非常に誇張されたものなので、この説明はやや説得力に欠けます。
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神話と歴史の融合 この見方では、シュメール王名表は「リレーのバトン」のような記録であると考えます。最初の「バトン」は神々(あるいは神のような存在と見なされた者たち)の手にあり、彼らの「任期」は神話的な規模でした。歴史が進むにつれて、「バトン」は半神半人の英雄たちの手に渡り、最終的に私たちのような普通の人間の君主へと引き継がれていったのです。王名表は、この「神」から「人」への権力移行の過程を記録しているというわけです。
超長期在位の王たち以外にも、もう一つ興味深い特徴があります
それは、王名表が「王権(Kingship)は天から降りてきた」と強調し、同時期にはただ一つの都市だけが王権を持つとしている点です。
王名表にはこう書かれています:「王権が天から降りた後、王権はエリドゥ(Eridu)にあった。エリドゥにおいて、アルリムが王となった…」。ある都市が衰退すると、「その後、エリドゥは打ち負かされ、王権はバド・ティビラ(Bad-tibira)へ移された」と記されます。
これは実際、「天命が定められ、王者は唯一である」という政治観念を反映しています。誰が王権を掌握したかが、その者がシュメール地域全体の「支配者」であり、正当な統治者であることの根拠となったのです。これは後に、ある都市国家が別の都市国家を征服する際の理論的根拠も提供しました。
まとめると
ですから、シュメール王名表の最も注目すべき特徴は何かと問われれば、疑いなく初期の王たちの神話的な超長期在位期間、そして「大洪水」という分岐点を境にその期間が急激に短縮され、次第に正常な長さへと回帰していくという特異な現象です。
その最も魅力的な点は、この「半神半人」、「真実と幻想が入り混じった」特質にあります。それは単なる退屈な年代記ではなく、シュメール人の世界観、政治宣伝、歴史的記憶を担った叙事詩なのです。