このようにクレジットカードを使い続けたら、カードの限度額を超えたり借金がコントロール不能になったりするでしょうか?

Christa B.Eng.
Christa B.Eng.
Young tech entrepreneur, recently launched an AI-powered SaaS.

この質問は核心を突いていますね。自分で何かを始めたいと考えているエンジニアなら誰もが心の中で最も気にしていることでしょう。単刀直入に答えましょう。クレジットカードを使い果たすかどうかは、完全にあなた自身にかかっており、起業という行為そのものにはありません。

多くの人は起業を「金食い虫」だと思っています。まるで大きな炉に次々と金を投げ入れ、金の子どもが生まれるのを期待しているかのように。しかし、私たちITエンジニアには、実は大きなアドバンテージがあります。最大のコストである開発は、自分たちでまかなえるのです。

想像してみてください。技術を知らない経営者がアイデアを持ったとき、最初にすることは数十万元を費やして外部のチームに製品を作ってもらうことです。この費用をあなたは直接節約できます。あなたの初期費用は、おそらくパソコン1台、サーバー費用(初期は非常に安価なクラウドサービス、あるいは無料枠も利用可能)、そしてあなた自身の時間だけです。

ですから、クレジットカードを使い果たす事態になるかどうかは、以下の落とし穴にはまるかどうかで決まります。

  1. 公私混同:これが最も危険です。最初から個人の消費と会社の経費を混ぜてしまい、自分のクレジットカードでサーバー代や事務用品を支払っていると、すぐに帳簿がめちゃくちゃになり、何にお金を使ったのか分からなくなります。まるで生活費が突然高騰したかのように感じ、簡単にコントロールを失います。

    • 対策:初日から、プロジェクト専用の貯蓄カード(またはクレジットカード、ただし限度額は把握しておくこと)を1枚作り、プロジェクト関連のすべての支出はそのカードから行うようにしましょう。そうすれば、毎月明細を見たときに、プロジェクトにいくら使ったかが明確に分かります。これは規律です。
  2. 完璧を追求し、大成功を狙う:エンジニアにありがちなことですが、製品を完璧に、機能満載で、素晴らしいアーキテクチャで作り上げ、リリースと同時に世界を驚かせたいと考えがちです。その結果、開発期間が無限に延び、製品がリリースされる前に資金が尽きてしまいます。

    • 対策:「完璧」は忘れ、「MVP」(最小限の実行可能な製品)を心に留めましょう。最も核となる、最も問題を解決できる機能だけを作り、それを実際のユーザーに使ってもらい、あるいは「売って」みましょう。誰かが使ってくれる、あるいはたとえ1円でもお金を払ってくれるなら、あなたの方向性が正しいことを示しています。その後、ユーザーのフィードバックに基づいて、段階的に改善していきましょう。これにより、最小限の費用で、最も早くアイデアを検証できます。
  3. 「お金を使うこと」を「仕事をしていること」と勘違いする:オフィスを借りたり、有料ソフトウェアをたくさん購入したり、ロゴを誰かに作ってもらったりすることが「起業らしい」と考えることです。これらはすべて見せかけであり、「体裁を整えるための作業」に過ぎません。

    • 対策:初期段階では「中身」に徹底的にこだわりましょう。自宅で仕事をし、無料/オープンソースのツールを使い、ロゴは自分で無料ツールを使って仮で作成し、製品が生き残り、ユーザーを見つけることができる「肝心な部分」に一銭たりとも無駄なく使いましょう。あなたの核となる任務はコードを書き、ユーザーを見つけることであり、オフィスの飾り付けではありません。
  4. 予算の概念がない:これが最も致命的です。製品さえ良ければ、お金がなくなるまで投資し続けると考えてしまうことです。

    • 対策:「損切りライン」を自分に設定しましょう。例えば、5万元を初期資金として用意し、この5万元を使い果たしてもプロジェクトに何の収入もなく、明確な希望も見えない場合は、中止して再評価しなければならないと自分に言い聞かせましょう。これは失敗ではなく、「実験終了」です。起業を、予算と期間のあるプロジェクトとして管理し、無限のギャンブルとして捉えないことです。

まとめとして、確かなことをお伝えします。

ITエンジニアとして、あなたの最大の資産はあなたの技術です。あなたは完全に「低コストスタートアップ」の道を進むことができます。クレジットカードを初期資金として使うのではなく、プロジェクトがもし少しでも軌道に乗ったときに、一時的に資金を回すための「予備電源」として考え、使ったらすぐに返済しましょう。

あなたの目標は「お金を燃やすこと」ではなく、できるだけ早く「自力で稼ぐこと」です。最初に使える機能を作り始めたら、すぐに最初の収入を得る方法を考えましょう。たとえわずかでも収入があれば、あなたの心境は「あとどれくらい持ちこたえられるか」から「どうすれば収入を増やせるか」へと変わり、これこそが好循環です。

ですから、安心してください。エンジニアとしての理性と規律を保ち、巷の「起業神話」に惑わされなければ、クレジットカードを使い果たすような事態にはほど遠いでしょう。