ニュージーランドで中古車を購入する際の手順と注意点は何ですか?

Sara Griffin
Sara Griffin
Healthcare professional with New Zealand immigration experience. | 拥有新西兰移民经验的医疗专业人士。

キアオラ!ニュージーランドに来たばかりで移動用の車を買いたいなんて、本当に賢明な判断だよ。車があるのとないのとじゃ、こっちの生活の便利さが段違いだからね。僕も最初に来た時は色々調べに調べて、ちょっとした失敗もしたんだ。その経験を全部まとめてシェアするから、君が車購入で遠回りしないようバッチリサポートするよ。


ニュージーランドで中古車を購入する完全フローチャート

全体の流れは実は複雑じゃない。ステップバイステップで進めれば、ほぼ問題ないよ。大きく「オンラインでの選定」と「対面取引」の2段階に分けられる。

ステップ1:車の入手先を探す (どこで探すか)

  1. オンラインプラットフォーム (主流)

    • Trade Me Motors: これは間違いなくニュージーランドの「国民的」取引サイト。メルカリ+ラクマのようなイメージだ。車の種類が最も豊富で、個人売り主(Private)もディーラーの在庫(Dealer)もある。ブランド、価格、走行距離、年式、地域などで絞り込める強力な検索機能が魅力。
    • Facebook Marketplace: ここ数年で人気急上昇。個人売り主が好んで投稿する。Messengerで直接連絡が取れるのが便利で、掘り出し物を見つけるチャンスもある。ただし情報が雑多なので、注意深く見極める必要あり。
    • Auto Trader: もう一つの老舗中古車取引サイト。Trade Meよりユーザーは少ないが、チェックする価値はある。
  2. 対面でのマーケット (実物を見るべき場)

    • カーフェア (週末開催の中古車即売会): オークランドのエラーズリー・カーフェアのように、巨大な中古車マーケットだ。多くの個人オーナーが車を持ち込むため、一度に多数の車を見比べられ、直接オーナーと話せるのが最大の利点。
    • ディーラー網: 各都市に点在する登録ディーラー。ブランド認定の中古車部門から専業中古車ディーラーまで様々。ディーラー購入のメリットは法的保護(後述)、車両状態の比較的透明な開示、ローンサービス提供など。ただし価格は個人売り主より概して高め。

ステップ2:売り主に連絡し、見学・試乗の予約

オンラインで気に入った車を見つけたら、迷わずすぐに売り主に連絡しよう。以下のような基本情報を聞こう:

  • 「この車はまだありますか?」(Is the car still available?)
  • 「最後の車検・整備はいつですか?」(When was the last service?)
  • 「何か問題点はありますか?」(Are there any known issues?)

印象が良ければ、見学(Viewing)と試乗(Test Drive)の日時・場所を決めよう。

ステップ3:実車見学と試乗

ここが最も重要なステップ!売り主の話だけでなく、自分で目で確かめ、運転しながら体感することが大切。

  • 静態検査:
    • 外装: 車の周りを一周し、目立ったキズ、凹み、錆(特に車体下部やホイールアーチ周辺)を確認。塗装の色合いにムラがなく、ボディの隙間が均等かもチェックしよう(大事故歴の有無を判断する目安になる)。
    • タイヤ: 溝の深さと摩耗状態を確認。浅すぎるとすぐ交換が迫り、費用がかかる。
    • 車内: シートや内装の摩耗具合。全ての電子機器(エアコン、暖房、オーディオ、窓、ライト、ワイパーなど)を実際に動かして確認。
    • エンジンルーム: ボンネットを開け、オイル漏れの跡がないか、アイドリング時のエンジン音はスムーズか確認。
  • 試乗:
    • 始動: (可能なら)コールドスタートしてもスムーズか?異常な振動や音はないか?
    • 走行: 実際に走行し、加速がスムーズか、ギアチェンジ時に引っかかり(変速ショック)がないか体感。
    • ブレーキ: 安全な場所でブレーキテスト。効きが良くて、片走りしないか確認。
    • ハンドリング: カーブ時などに「カチカチ」といった異音がないか耳を澄ます。

経験談: 車に詳しい友人と一緒に行くのが確実。もし自分が初心者なら、次のステップを特にしっかりやろう。

ステップ4:車両履歴調査と機械検査 (小さな投資で大きな損失を防ぐ)

車が完璧に見えても、このステップは絶対に省くな!自分を守る最重要ポイント。

  1. 車両情報レポート (Vehicle Information Report - VIR) 絶対必須! CarJamMotorWeb など、このサービスを提供するサイトが数多くある。ナンバープレートを入力し、10~20NZドル支払えば、詳細なレポートを入手可能。レポートでは以下の情報が明らかになる:

    • 未払いローン (Money Owing): これが最も重要! 車に未払いローンが残っていると、購入後、元のオーナーが支払いを怠ると、金融会社が車を取り上げる権利がある!レポートに「No money owing」と明記されているか確認せよ。
    • 盗難車か (Stolen): 盗難車でないことを確認。
    • 走行距離記録 (Odometer History): 走行距離(メーター)が巻き戻されてないか疑いがないかチェック。
    • WOFとRegoの有効期限: 車検と登録料の有効性を確認。
  2. 購入前機械検査 (Pre-purchase Inspection) 車の状態に不安があれば、専門機関で「総合点検」を受けることを強く推奨。

    • AA (Automobile Association)VINZ (Vehicle Inspection New Zealand) がこのサービスを提供している。
    • プロの技術者が1~2時間かけて詳細に車両を検査し、問題箇所や早急な修理が必要な箇所を伝える詳細レポートをくれる。
    • 費用は約150~200NZドル程度だが、重大な機械的欠陥がある「レモン車(欠陥車)」を避ける助けになるので、絶対に値千金。

ステップ5:値引き交渉 (Negotiation)

検査結果で見つかる小さな問題点(タイヤ交換時期、小さなキズなど)は値引き交渉の材料になる。個人売り主とは、ディーラーより交渉の余地が大きい。大胆かつ合理的な価格で交渉しよう。

ステップ6:支払いと所有権移転 (Payment & Ownership Transfer)

価格が決まれば最終段階。

  • 支払い: 銀行振り込みがベスト(記録が残る)。特に高額な場合は、現金払いは避けるのが賢明。
  • 所有権移転: ニュージーランドでは極めてシンプル!その場で完結!
    1. 売り主 (Seller) は、販売したことをNZTA(ニュージーランド交通局)に通知するため、MR13A フォームへ記入、あるいは NZTA 公式ウェブサイト上で手続きを行う必要がある。
    2. あなた (Buyer、購入者) は、新たな所有者となることを登録するため、MR13B フォームへ記入、あるいは同様に NZTA 公式ウェブサイト上で手続きを行う。
    3. オンラインでの手続き自体は数分で完了し、費用は10NZドル未満。必ず売り主が手続きを完了するのを自分の目で確認するか、自分でウェブサイトにアクセスし、その場で情報を入力すること。移転手続きが完了して初めて、車の正式な所有者になる。

最重要注意事項 (経験者によるまとめ)

基本的な流れに加え、以下の知識を押さえればトラブルを大幅に回避できる。

  1. WOF (Warrant of Fitness)

    • 概要: 車両安全検査。日本の車検に類似。ブレーキ、タイヤ、ライト、シートベルト等の安全装置が対象。
    • 頻度: 2000年以降製造車は年1回。2000年以前製造車は年2回。
    • 注意!: 購入時は、なるべくWOFの残存期間が長い車(例:直近でWOFを取得した車)を狙うこと。WOFの期限が迫っている場合、すぐに自費で検査を受け、修理が必要ならその費用を負担しなければならない。「Fresh WOF (取得日が新しいWOF)」は、車両状態の良さを示す重要な指標。
  2. Rego (Vehicle Licensing / 登録料)

    • 概要: 公道走行権利料。いわゆる「道路税」に相当。これを支払って初めて公道走行が認められる。フロントウインドウに有効期限を示すステッカーが貼られる。
    • 注意!: 購入時の時点でRegoが有効であることを必ず確認する。Regoはオンラインで自身で更新できる(1ヶ月、3ヶ月、1年単位の更新可能)。便利だ。
  3. RUC (Road User Charges / ディーゼル車走行課金制度)

    • 概要: ディーゼル車 (Diesel) に特化した制度。ディーゼル燃料価格に税金が含まれないため、(ディーゼル車利用者は)別途「走行距離課金ユニット」を購入し税金を納める必要がある。
    • 注意!: ディーゼル車を購入する場合、RUCの購入残量が充分か必ず確認する! 例えば、現時点の車両走行距離が150,000kmなのに、購入済みのRUCが148,000km分までしかない場合、すぐに不足分の2,000km分のRUC費用を自腹で追加購入しなければならず、これも結構な出費になる。
  4. 保険 (Insurance)

    • ニュージーランドでは、対人対物損害賠償責任保険(Third Party)のみが法的強制。しかしあなた自身のためを思うなら、包括保険 (Comprehensive Insurance) への加入を強く勧める。こちらの修理費、特に人件費は非常に高く、ちょっとしたキズ修理でも1,000NZドル以上かかるのはザラ。
    • 車の鍵を手にしたら即座に最初にやるべきは、保険会社への連絡(ウェブ登録)! 自分で車を運転して帰るその時点で、すでに保険が適用されていることを必ず確認しよう。
  5. 個人売り主 vs. ディーラー (Private vs. Dealer)

    • 個人売り主からの購入: 購入価格が安く、選択肢も多い。ただし自己責任が原則。「現状有姿」(As is, where is)で、車を持ち帰った後で問題が見つかっても売り主に責任はない。よって、背景調査(VIR)と機械検査の重要性が特に高い。
    • ディーラーからの購入: 価格は高めだが、「消費者保証法」(Consumer Guarantees Act - CGA) の適用対象となる。問題車を購入した場合、ディーラーは修理、交換、返金の責任を負う。店舗によっては短期間の保証が付くこともある。初心者にとっては、信頼できるディーラーでの購入が断然安心だ。
  6. 車両の輸入について

    • 君のタグに「車両輸入」とあったから少し触れておく:ニュージーランドに来たばかりの人として、他の国から中古車を輸入することを本当に勧められない! 手続きは極めて複雑で、ニュージーランドの様々な規制(排出ガス基準、安全基準等)への適合が必要。費用も法外(輸送費、関税、検疫費、改造費)かかり、時間も非常に長くかかる。ニュージーランドの現地マーケットで車を買うことが、今のところ最も簡単、経済的、かつ最速の選択肢だ。

この情報が君の役に立てば嬉しい!ニュージーランドで、君にぴったりの移動手段(車)を見つけ、楽しいドライブ生活をスタートさせてくれ!