病院で看護師の典型的な1日はどのように過ごされますか?
作成日時: 8/9/2025更新日時: 8/18/2025
回答 (1)
はい、問題ありません。病院で働く看護師の、ごく普通でありながらも非常に忙しい一日についてお話ししましょう。
多くの人は看護師の仕事といえば注射をしたり薬を配ったりすることだと思っていますが、それは氷山の一角に過ぎません。より理解していただけるよう、最も一般的な病棟日勤看護師を例に、一日の仕事を時系列でご説明します。
看護師の一日の実態:注射や薬の管理だけではない仕事の中身
看護師の仕事は、患者さんの健康と安全を手渡す、終わりのないリレーのようなものだと想像してみてください。
第1段階:朝 7:30 - 8:30 | 嵐の前の静けさと申し送り
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出勤(7:30-8:00)
- これは正式な始業時間ではありませんが、ほぼ全ての看護師が早めに出勤します。慣れ親しんだナース服に着替え、身だしなみを整え、「仕事モード」へ切り替えます。まずは担当患者リストにざっと目を通し、新規患者、重症患者、本日特別な治療がある患者などを大まかに把握します。
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朝の申し送り(8:00-8:30)
- これは一日で最も重要な場面です!夜勤のスタッフが過去十数時間の各患者の状況を、日勤の看護師に詳細に伝えます。
- これは雑談ではなく、非常に厳粛で正式な報告です。内容は以下の通り:
- 患者のバイタルサイン(体温、血圧、脈拍など)は安定しているか?
- 夜はよく眠れたか? どこか気分が悪いところはないか?
- 点滴、投薬に副作用はなかったか?
- 医師から新たな指示(新しい検査や薬など)は出ていないか?
- 本日手術予定の患者はいるか? 術前準備は完了しているか?
- 私たちは聞きながら、自分のメモ帳に要点を素早く書き留めます。この場面では極度の集中力が求められ、どんな小さな詳細も聞き漏らせば問題が起きる可能性があります。
第2段階:午前 8:30 - 12:00 | フルスロットルでの戦闘モード
申し送りが終わると、まるで「スタートボタン」を押されたかのように、すぐに動き出さなければなりません。午前中は一日で最も忙しく、最も核となる時間帯です。
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医師の指示(オーダー)を確認し、治療開始
- 医師のワークステーションに行き、本日の全患者のオーダーを再度確認し、漏れがないことを確かめます。その後、午前中に使用する薬剤、点滴ボトル、注射器などの準備を始めます。
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第一ラウンド「掃討作戦」:バイタルサイン測定と朝のケア
- 治療カートを押して、各病室へ入っていきます。
- バイタルサイン測定:各患者の体温、血圧、脈拍、呼吸数、SpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)を測定します。発熱や急激な血圧上昇など異常が見つかった場合は、直ちに記録し医師に報告します。
- 朝のケア:自力で行えない患者の洗顔、うがい、ベッドメイキングを手伝います。これを軽く見てはいけません。清潔と快適さの維持は患者の回復に非常に重要です。また、患者の皮膚に褥瘡(床ずれ)の兆候がないかも確認します。
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点滴、投薬、注射のピークタイム
- これが多くの人がイメージする看護師の典型的な仕事です。私たちは「ダブルチェック(三査七対)」を厳格に実行します(操作前、操作中、操作後に、患者名、薬剤名、用量、濃度、時間、用法を確認)。絶対に間違いがないようにします。
- 患者に点滴の針を刺し、点滴を開始し、滴下速度を調整します。同時に内服薬が必要な患者には薬を渡し、実際に服用するのを確認します。インスリンやその他の筋肉注射が必要な患者への対応もこの時間帯に行われます。
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記録業務
- 看護師は走り回っているだけだと思っていませんか? いいえ、私たちには膨大な「記録業務」もあります。先ほど測定したバイタルサイン、行った全ての治療、患者の反応を、正確かつタイムリーに看護記録用紙に記録しなければなりません。これは医師のためだけでなく、法的効力を持つ文書でもあります。
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様々な「呼び出し」への対応
- 病室のナースコールはいつ鳴ってもおかしくありません。「看護師さん、点滴が終わりました」「看護師さん、気分が悪いです」「看護師さん、お水をください」… 私たちは事態の緊急度を素早く判断し、対応に向かいます。
第3段階:昼 12:00 - 13:00 | 合間を縫う昼食
この1時間は、理論上は昼休みです。しかし現実は:
- 食事は基本的に「交代制」です。数グループに分かれ、一組が食事に行く間、もう一組が待機します。
- 食事のスピードは「戦闘飯」並みです。いつナースコールが鳴るか、どの患者に急変が起きるかわからないからです。数口かき込んだらすぐに職場に戻るのは日常茶飯事です。
第4段階:午後 13:00 - 17:00 | 継続的な戦いと細かい対応
午後のペースはほんの少し落ち着きますが、仕事の内容は依然として多岐にわたります。
- 治療の継続:午後も新たな点滴や投薬があります。
- 保健指導:これは非常に重要な部分です。患者やその家族とコミュニケーションを取り、病気に関する知識を教えます。例えば、手術を終えたばかりの患者に、正しい咳や痰の出し方を教えたり、糖尿病の患者に、退院後の食事の注意点を説明したりします。
- 新規入院と退院の対応:午後はよく新規患者が入院してきます。私たちは受け入れ、ベッドを手配し、環境を説明し、入院時アセスメントを行います。同時に、回復して退院する患者もおり、その手続きを済ませ、退院後の注意事項を説明します。
- 急変への対応:例えば、ある患者が突然胸苦しさや息切れを訴えたり、家族間でトラブルが起きたりした場合、私たちは真っ先に駆けつけて対応します。
第5段階:夕方 17:00 - 18:00 | 申し送り前のラストスパート
- 整理と点検:使用済みの医療機器を回収、清掃、消毒します。全ての看護記録を整理し、漏れがないことを確認します。
- 申し送りの準備:朝と同じように、この一日の各患者の全状況を整理し、引き継ぐ夜勤のスタッフへの申し送り準備をします。情報が正確に確実に伝わるようにします。
- 正式な申し送り:日中の「バトン」を夜勤看護師に確実に渡します。
申し送りが終わり、ナース服を脱ぐ頃には、しばしば夜7時近くになっています。一日が終わる頃には、歩数は軽く1万歩を超え、腰痛や全身の疲労は日常です。
まとめると、看護師の一日はこうです:
- 体力仕事:絶え間ない移動、立ち仕事、中腰作業、時には患者を支えたり移動させたりする力仕事も必要です。
- 頭脳仕事:数十人の患者の状況を覚え、医師の指示を正確に実行し、常に病状の変化を評価し、迅速な判断を下す必要があります。
- 心の仕事:患者の苦痛や不安、家族の心配や理解不足、さらには死と向き合います。専門的な看護を提供すると同時に、温かい慰めも与えなければなりません。
ですから、看護師という職業は、本当に注射や薬の管理だけではありません。必要なのは責任感、専門知識、十分な体力、そして強くて思いやりのある心臓です。とても大変ですが、自分のケアによって患者が日々回復していく姿を見た時の達成感は、何ものにも代えがたいものです。
作成日時: 08-09 02:47:21更新日時: 08-10 02:37:11