軽井沢50年ウイスキーのオークションにおける最高落札価格はいくらですか?

Raghav Sharaf
Raghav Sharaf
Global whisky writer and tasting competition judge.

「軽井沢50年」といえば、ウイスキーコレクターの間では「幻の逸品」と称される存在ですね。

現在までの公開オークションでの最高落札記録は、2020年3月にロンドンのサザビーズで落札されたボトルでしょう。

落札価格は363,000ポンドで、当時の香港ドルに換算すると350万香港ドル以上、人民元でも300万元を優に超える金額でした。この価格は、まるで一線都市で小さなマンションの頭金が買えるほどで、非常に驚くべきものです。

なぜ一本のウイスキーがこれほど高価になるのか、不思議に思われるかもしれませんね。理由は非常にシンプルです。

  1. 絶版品:軽井沢蒸溜所は2000年頃に完全に閉鎖され、新しいウイスキーはもう生産されていません。そのため、市場に出回っているのはすべて既存の在庫であり、一本飲むごとに一本減る「絶版ウイスキー」なのです。

  2. 究極の希少性:この記録を打ち立てたボトルは、具体的には「軽井沢1960シングルカスク#5627」という名前で、蒸溜所がリリースした最も古いヴィンテージの一つです。重要なのは、このカスクからは当時わずか41本しかボトリングされなかったことです!考えてみてください、世界中にたった数十本しかなく、長年の消費と収集を経て、完璧な状態で保存されオークションに出品されるものはさらに少ないのです。「物稀なれば則ち貴し」という言葉が、まさにここで完璧に体現されています。

  3. 市場の熱狂的な支持:近年、ジャパニーズウイスキーは世界市場で爆発的な人気を博しており、軽井沢はすでに閉鎖された伝説的な蒸溜所であるため、その高年数ボトルは当然ながらコレクターや投資家が追い求める「聖杯」の一つとなり、価格も高騰しました。

ですから、このボトルの価値は、単に飲むというレベルを超え、その希少性、歴史的意義、そしてコレクションとしての価値にあります。