抹茶はどのようにお茶の葉から粉末になるのですか?

作成日時: 7/29/2025更新日時: 8/18/2025
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抹茶はどのようにして茶葉から粉末になるのか?

抹茶は日本特有の緑茶粉末であり、その製造工程は繊細かつ独特で、主に以下のステップから成ります。

  1. 遮光栽培: 摘採の約20~30日前から、茶樹は遮光ネットや藁で覆われ、直射日光を避けます。これにより、葉緑素やアミノ酸(テアニンなど)の蓄積が促進され、同時に苦味が抑えられ、抹茶に鮮やかな緑色と甘みのある風味を与えます。

  2. 新芽の摘採: 春季の最も若い芽と葉(通常「一番茶」と呼ばれるもの)のみを選び、手摘みまたは機械で摘採します。これにより、葉の新鮮さと栄養が豊富に保たれます。

  3. 蒸し処理: 摘採後すぐに蒸し(約15~20秒)を行い、酵素の活性を素早く停止させ、酸化を防ぎます。これにより、茶葉の緑色、香り、栄養成分が閉じ込められ、「荒茶」が形成されます。

  4. 乾燥と茎・葉脈の除去: 蒸し終えた茶葉は乾燥機に入れるか、自然乾燥させて水分を取り除きます。その後、手作業または機械で茎や葉脈を取り除き、葉の部分だけを残します。これが「碾茶(てんちゃ)」となります。碾茶は抹茶の原料であり、もろくて硬い質感をしています。

  5. 石臼挽き: 碾茶は伝統的な花崗岩の石臼に入れられ、低速(毎分約30~40回転)で数時間かけて挽かれます。低温での作業は熱による風味の破壊を防ぎ、最終的に非常に細かい粉末(粒子の直径約5~10マイクロメートル)が生成されます。これにより、抹茶は絹のような滑らかな口当たりと濃厚な香りを持ちます。

この全工程は、天然素材と手作業の技術を重視しており、抹茶が持つ独特の鮮やかな緑色、豊富な栄養(抗酸化物質など)、そして繊細な質感を保証します。

作成日時: 08-04 13:40:46更新日時: 08-09 01:10:02