なぜ普通の茶葉から直接抹茶を作ることはできないのでしょうか?

作成日時: 7/29/2025更新日時: 8/18/2025
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なぜ普通の茶葉で直接抹茶を作れないのか?

抹茶は特殊な緑茶の粉末であり、その製造工程は普通の緑茶とは本質的に異なります。主な理由は以下の通りです。

  1. 原料選択の違い

    • 抹茶は特定の品種の緑茶(碾茶など)を使用し、摘採前に数週間遮光して栽培することで、葉緑素やアミノ酸(テアニンなど)の含有量を増やし、茶葉をより緑色で甘くします。
    • 普通の緑茶は遮光処理を行わないため、茶葉中の苦味成分(カテキンなど)が高く、直接使用すると抹茶の風味が苦く、旨味に欠けてしまいます。
  2. 加工工程の要件

    • 抹茶の製造には精密な加工が必要です。茶葉は摘採後すぐに蒸して(酸化防止)、乾燥させてから茎や葉脈を取り除き、葉肉部分のみを残します。
    • 普通の緑茶は通常、葉全体または砕いた葉を加工し、茎や葉脈は取り除かれません。これを直接粉砕すると不純物が混ざり、口当たりや純度が損なわれます。
  3. 粉砕の細かさの不足

    • 抹茶は伝統的な石臼で非常に細かい粉末(粒径約10-20マイクロメートル)に挽く必要があり、これにより溶解性が良く、口当たりが滑らかになります。
    • 普通の茶葉を一般的な設備で粉砕すると、粉末が粗く(通常50マイクロメートル以上)、口当たりがざらつき、固まりやすく、抹茶のような絹のような舌触りにはなりません。
  4. 風味と栄養の損失

    • 遮光処理は抹茶に独特の旨味(umami)とカフェインによる苦味の少なさをもたらしますが、普通の緑茶を直接粉砕すると苦味が強く残り、アミノ酸含有量も低くなります。
    • 栄養面では、抹茶は抗酸化物質が豊富ですが、普通の茶葉は最適化された処理がされていないため、栄養の放出が不十分です。

したがって、普通の茶葉を直接使用しても、抹茶の色、口当たり、健康上の利点を再現することはできません。専門的な工程を経て製造する必要があります。

作成日時: 08-04 13:43:10更新日時: 08-09 01:11:41