慌てないで、これはお手の物です。試験で新しい問題形式に遭遇すると、まるで100メートル走の準備をしていたのに、審判が突然銃を渡して射撃をさせられたような気分になりますよね。最初の反応はきっと戸惑うことでしょう。
そんな時、「第一原理」と聞くと難しそうに聞こえますが、要するに、瞬時に「反論家」+「探偵」に変身し、これまでに覚えたすべての「問題形式のパターン」を忘れ、最も原始的なルールだけを信じるということです。
次の3つのステップを試してみてください。
ステップ1:頭を空っぽにして、「原始人」の状態に戻る
深呼吸をして、自分に言い聞かせましょう。「この問題は見たことがないけれど、出題者は宇宙人ではないはずだ。出題されている知識はきっと学んだことがある。」
そして、「これは〇〇の形式だ」「〇〇の公式を使うべきだ」といった考えは捨てましょう。これらは後から学んだ「パッケージ」です。今すべきことは、これらのパッケージをすべて剥がし、その中にある最も核となるものが何かを見ることです。
ステップ2:探偵のように問題を吟味する
虫眼鏡を持って、一字一句問題を読み、そして自分に3つの最も基本的な質問を投げかけましょう。
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何が与えられているか?(既知の条件) 問題文中のすべての数字、事実、条件を、床に散らばったレゴブロックだと思ってください。これらのブロックでどんなモデルが作れるか考えるのではなく、ただ一つずつ拾い上げて、頭の中のテーブルに並べていくのです。例えば、「速度vの小球」「2本の平行線」「李鴻章が言った言葉」など……これらの最も原始的な情報のかけらを拾い出しましょう。
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結局、何をさせたいのか?(最終目標) 自分のタスクを明確にしましょう。具体的な数値を求めるのか?結論を証明するのか?原因を分析するのか?この「ゴール」も取り出して、脇に置いておきましょう。
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これらすべてはどの地図上で起こっているのか?(核心概念) これが最も重要なステップです。自分に問いかけましょう。この問題は、一体どの最も基本的な知識を問うているのか?
- 物理の問題?派手なシナリオは考えず、自分に問いかけましょう。これは本質的にエネルギー保存なのか、運動量保存なのか、それとも単なる力の分析なのか?
- 数学の問題?どの問題形式か考えるのではなく、問いかけましょう。これは関数の定義を問うているのか、三角形の基本的な性質を問うているのか、それとも確率の本質である「数え上げ」を問うているのか?
- 文系の問題?資料の分析方法を考えるのではなく、問いかけましょう。その背景にあるのは中央集権と地方分権の矛盾なのか?それとも生産力と生産関係の対立なのか?
ステップ3:最も愚直な方法で橋を架ける
今、あなたの手元には「ブロック」(既知の条件)が山ほどあり、作るべき「モデル」(最終目標)が明確で、それがどの「地図」上にあるか(核心概念)も分かっています。
次に、一足飛びに解決しようとせず、最も愚直で原始的な論理でそれらをつなぎ合わせていきましょう。
- 「既知」から出発し、「核心概念」という最も基本的なルールを使って、何か新しいことが導き出せないか見てみましょう。たとえそれが小さな一歩であっても構いません。
- あるいは、「目標」から逆算して、この結論を得るにはどんな条件が必要か?その条件は問題文に与えられているか?あるいは既知の条件から導き出せるか?
例えば、見たことのない幾何学の問題に遭遇したとします。既知の条件(辺の長さ、角度)をすべて書き出し、最終的にある線分の長さを証明する必要があることに気づきます。この時、あなたは本質に立ち返り、「長さを証明する?それはピタゴンの定理、相似な三角形、三角関数といった最も原始的なツールしかないだろう」と考えます。そして、手元にある条件でどのツールが一歩動かせるか、一つずつ試してみるのです。一歩進んで、また一歩。そうしているうちに、道が開ける可能性は十分にあります。
まとめ:
新しい問題形式に遭遇しても、恐れることはありません。その「新しさ」は単なる外見の偽装に過ぎません。第一原理を使うということは、その偽装を剥がし、最もむき出しの本質を露わにすることです。このプロセスは、まるで次のようです。
レシピを忘れる → 食材(肉、野菜、塩)を明確にする → 最終的に作りたい味(塩味、甘味)を考える → 最も原始的な調理法(炒める、煮る)で試す。
普段からこのような「分解」思考を練習することで、試験中に見慣れない問題を、慣れ親しんだ「原材料+基本ルール」のゲームに変えることができるでしょう。