もちろんです、そのご質問は核心を突いていますね。第一原理思考とは、簡単に言えば「根本を掘り下げる」思考習慣であり、表面的な現象を突き破り、物事の最も根源的で、それ以上分解できない「公理」を見ることを促します。このように考えることに慣れると、多くの異なる学問分野の知識が、実は異なる「言語」で同じ根源的な論理を説明しているに過ぎないことに気づくでしょう。
さて、あなたが挙げた例を見てみましょう。とても良い例ですね。「エネルギー保存の法則」と「機会費用」です。
物理学における「エネルギー保存の法則」、その核心的な考え方とは何でしょうか?閉鎖系において、エネルギーは無から生じることも、消滅することもありません。ただ、ある形態から別の形態へと変換されるだけです。例えば、手元の電池(化学エネルギー)が懐中電灯を光らせる(光エネルギーと熱エネルギー)とき、総エネルギーは変わらず、単に「姿を変えた」だけです。その根源的な論理は:閉鎖系内では、総量は一定であり、無から有を生み出すことはできない、ということです。
経済学における「機会費用」、その核心的な考え方とは何でしょうか?あなたが持つ資源(時間、お金、エネルギーなど)は限られています。1時間をゲームに費やすことを選べば、その1時間を学習、運動、あるいは稼ぐことに使う可能性を放棄したことになります。その「あなたが放棄した、最も価値の高い選択肢」があなたの機会費用です。その根源的な論理は:資源が限られたシステム内では、いかなる選択も他の選択肢を放棄することを意味し、何かを得れば何かを失う、ということです。
ほら、見てください。それらの外衣(物理学、経済学)を剥ぎ取ると、現れる核は驚くほど似ていませんか?
それらに共通する論理は、「希少性」と「トレードオフ」が閉鎖系の中で具現化されたものです。
- システム:物理学では孤立した物理システムであり、経済学では個人の資源プール(時間、お金など)です。
- 希少な資源:物理学では「総エネルギー」であり、経済学では「あなたの時間/お金」です。
- トレードオフ/変換:エネルギーが化学エネルギーAから光エネルギーBに変換されると、化学エネルギーAは減少します。時間という資源AをゲームBに費やすと、その時間資源Aを学習Cに使う可能性を失います。
ですから、あなたは「機会費用」を社会科学分野における「エネルギー保存の法則」と見なすことができます。これらはどちらも「総量が有限であり、それをいかに配分するか」という核心的な問題を説明しています。
このように考えるようになると、多くのことがはっきりと見えてくるでしょう。例えば:
- コンピュータサイエンスにおける「ガベージコレクション」と生物学における「新陳代謝」は、どちらもシステムが「不要な部分を取り除き、自身の機能を維持する」という論理を語っているのではないでしょうか?
- 社会学における「マタイ効果」(富める者はますます富む)と自然界における「正のフィードバックループ」(例えば、氷床の融解がより多くの熱吸収を引き起こし、さらに融解を加速させる)は、どちらも「優位性が自己強化される」という論理を語っているのではないでしょうか?
第一原理の魅力はここにあります。それはあなたに知識の点を一つ多く学ばせるのではなく、多くの鍵を開けることができる「万能の鍵」を与えてくれます。あなたが見るのは、もはや孤立した学問分野ではなく、共通の根源的な論理によって結びつけられた、美しい知識のネットワークです。